イラン戦争のリスクが株式市場にどのように波及するか、ロシアがウクライナ侵攻した2022年の状況に投資家は手掛かりを求めている。

株価指数の相関性を高め、ボラティリティー上昇の長期化を促すインフレショックが、主な懸念材料だ。

原油と天然ガスの価格急騰はサプライチェーン全体に波及し、ガソリンだけでなく、幅広い製品・サービス価格上昇を招く恐れがある。人工知能(AI)など細分化されたテーマよりマクロ経済不安の重要性が増す中で、トレーダーの個別銘柄への関心が薄れた。S&P500種株価指数に対する個別銘柄のボラティリティープレミアムは縮小し、取引高も減少した。

将来の相場変動への投資家心理を反映するシカゴ・オプション取引所(Cboe)のボラティリティー指数(VIX)は、S&P500の下落に対しより敏感だが、指数レベルの全体的な変動は、過去の危機と比べ引き続き抑制されている。VIXは、トランプ米政権の関税政策の混乱が市場を動揺させた昨年4月には、2週間わたり30ポイントを上回ったが、今年は終値ベースで30ポイントを上回ったことがない。

ロシアがウクライナに侵攻した22年には、VIXは周期的に30ポイントを超え、平均25.64ポイントと、今年の平均を6ポイント余り上回っていた。米連邦公開市場委員会(FOMC)が数回にわたり利上げに動いた22年を通じて、S&P500は19%下げた。

UBSグループの株式デリバティブ(金融派生商品)ストラテジスト、キーラン・ダイアモンド氏は「イラン情勢が市場にどのような影響を及ぼすか、手掛かりを求める投資家は22年のプレーブック(戦略)に目を向けている。リスクはインフレショックであり、株式市場の内部で相関性が高まり、VIXの急伸と反転というパターンから、VIXの下限が上昇し、ボラティリティーが持続的に高くなるパターンに移行する可能性がある」と分析した。

原題:Options Market Reverts to 2022 Playbook for Iran War Risks(抜粋)

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