(ブルームバーグ):米JPモルガン・チェースのストラテジストはS&P500種株価指数の目標を引き下げた。中東での紛争でリスク資産の上昇余地が「一段と限定的になる」としている。
ファビオ・バッシ氏らストラテジストは、S&P500種の年末目標を7200と、これまでの7500から下方修正した。ホルムズ海峡経由の石油輸送停滞に伴う供給ショックが、企業利益や経済成長を下押しする恐れを理由に挙げた。
バッシ氏は20日に公表した顧客向けリポートで、「地政学的な懸念とエネルギー価格の高止まりが、世界経済の成長を押し下げ、インフレを加速させるだろう」と指摘。「投資家に対し、下値リスクにヘッジしながら株式投資を続けることを勧告する。年初来の調整が小幅にとどまっていることを踏まえ、われわれは下値ヘッジを維持する」とした。

3週間前に中東で軍事衝突が始まって以降、株式市場は試練にさらされている。20日のS&P500種は前日比1.5%安の6506.48と、半年ぶりの安値を付けた。週間ベースでは4週連続の下落となり、この1年超で最長の下げを記録した。
一方、同社の新たな目標は、20日終値から年末までにS&P500種がなお11%上昇することを示唆している。
米国とイランの対立は、人工知能(AI)による混乱への警戒やプライベートクレジットの評価損など既に逆風にさらされる市場にとって、新たな重荷となっている。
バッシ氏はリポートで「年末まで1バレル=110ドル前後の原油価格が続けば、S&P500種構成銘柄の1株利益(EPS)予想は2-5%下方修正されるだろう。原油価格がさらに上昇すれば、圧力はより顕著になる」と分析した。
原題:JPMorgan Strategists Cut S&P 500 Target on Iran War Uncertainty(抜粋)
--取材協力:Felice Maranz.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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