米国債価格は3週連続の下落を経て、利回りは数カ月ぶりの高水準に達している。中東での紛争に伴う原油高を受け、市場では米利上げの可能性が意識されている。

先週の米国債下落の中心は利回り曲線の短期ゾーンだった。2年債利回りは17ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の約3.89%と、昨年7月以来の高水準となった。10年債利回りは11bp上昇の4.39%となり、紛争開始からの上昇幅は計44bpに達した。

コロンビア・スレッドニードル・インベストメンツのポートフォリオマネジャー、エド・アルフサイニー氏は「市場は混乱状態だ。今は、理屈抜きにまず売りが先行するモードだ」と指摘した。

米国債は世界的な債券安の流れに加わった。イランを巡る紛争拡大への懸念から原油価格が上昇し、インフレ抑制に向け利上げが必要になる可能性が懸念されている。先週はイングランド銀行(英中央銀行)と欧州中央銀行(ECB)が引き締めの可能性を示唆したほか、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長も、利下げにはインフレ面のさらなる進展が必要との認識を示した。

労働市場の減速見通しから、先月時点で市場は年内2回の利下げを完全に織り込んでいた。しかし、紛争の長期化に伴い、金利スワップ市場が示す10月までの利上げ確率が今や約30%に達している。

今週は、中東情勢に加え、FRBのバー理事やジェファーソン副議長らの発言が注目される。また、5年債と7年債の入札も、利回り急上昇後の投資家需要を測る試金石となる。

原題:‘Pandemonium’ Fuels Surge in Yields as Fed Rate-Hike Bets Emerge(抜粋)

--取材協力:Edward Bolingbroke.

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