(ブルームバーグ):中東で軍事衝突が始まって以降、世界経済の現状を網羅的に把握する初の機会が訪れる。米国やユーロ圏の企業景況感調査で明らかになる見通しだ。
24日に発表される3月の購買担当者指数(PMI)速報値は、ブルームバーグが集計したエコノミスト予想中央値に基づくと、対象となるすべての指標で低下する見通しだ。
製造業とサービス業の双方が同時に弱含む状況が示される見通しだ。米国・イスラエルによるイラン攻撃から3週間が経過する中、これら統計は、累積的な経済面のダメージを初めて浮き彫りにする見通しだ。

地域の物流・生産停滞に端を発したエネルギー価格急騰と、それに伴う世界の消費者物価へのリスクを背景に、各国・地域の中央銀行はここ数日、さまざまな対応に動いた。
英国の当局者は金融緩和計画を棚上げし、ユーロ圏当局者は引き締めの姿勢を強め、オーストラリアは利上げに踏み切った。米連邦公開市場委員会(FOMC)が利下げはまだ先になると示唆したことで、市場では年内の利下げ観測が後退した。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフ・ビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏はリポートで、「戦争がインフレに与える影響が最大の関心事だ」と指摘。「各国・地域中銀は戦争による景気下振れリスクも考慮する必要が出てくる。需要や企業景況感への影響をPMIから探ろうとするだろう」と予想した。
24日には、豪州や日本、インドのほか、ユーロ圏、英国、米国がPMI速報値を発表する。
経済規模が欧州最大のドイツでは、企業景況感を巡りIfo経済研究所が発表する期待指数が1年1カ月ぶりの低水準に落ち込むと予想されている。フランスとイタリアの指標も同じ週に発表される予定だ。
また、経済協力開発機構(OECD)が公表する予測も、変化する見通しを反映するものとなる。戦争開始以降で初の総合的な評価であり、4月中旬に国際通貨基金(IMF)が発表する包括的な予測を占うものとなりそうだ。

米国ではS&Pグローバルが3月の製造業とサービス業のPMI速報値を公表するが、経済指標の発表は少ない。27日にミシガン大学が発表する3月の消費者マインド指数(確報値)では、米消費者が3月の上旬より、ガソリン価格の急騰に対して懸念を強めているかどうかが示される。
また、金利据え置きを決定したばかりの米金融当局者の発言も投資家は注視する見通しだ。米連邦準備制度理事会(FRB)のバー理事、マイランFRB理事、ジェファーソンFRB副議長、サンフランシスコ連銀のデーリー総裁、フィラデルフィア連銀のポールソン総裁に発言機会がある。
日本、豪州、英国のインフレ統計、中国の工業利益、ノルウェーやメキシコの金融政策決定なども投資家の注目を集める見通しだ。
原題:Shockwave of War Is Rippling Through Global Economy: Eco Week(抜粋)
--取材協力:Simon Lee、Brian Fowler、Laura Dhillon Kane、Monique Vanek、Robert Jameson、Ott Ummelas、Ntando Thukwana、Alister Bull.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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