(ブルームバーグ):トランプ米大統領が先に次期連邦準備制度理事会(FRB)議長に指名したケビン・ウォーシュ元FRB理事は10日、上院銀行委員会メンバーのティリス議員(共和)と会談した。ティリス氏は指名承認のプロセスで鍵を握る。
ティリス氏は「良い会合だった」と述べ、ウォーシュ氏を称賛した。ただ、ウォーシュ氏は、議長就任に必要な支持をティリス氏から取り付けるには至らなかった。同委での指名承認公聴会を前に、ウォーシュ氏は与党共和党議員との会談を重ねている。

ティリス氏はかねて、首都ワシントンのFRB本部改修工事に関連し、パウエルFRB議長が昨年6月に行った議会証言について司法省の捜査が解決するまで、いかなるFRB人事の承認も阻止すると主張。今回もこの意向をあらためて示した。
パウエル氏のFRB議長としての任期は5月15日で満了となる。一方、上院銀行委でのウォーシュ氏の指名承認の公聴会の日程はまだ設定されていない。
ティリス氏は自身のオフィスで会談したウォーシュ氏について、「彼は職に臨むに当たり適切な心構えを備えていると思う」と発言。司法省の捜査が決着し、ウォーシュ氏が切れ目なく5月に就任できるよう「望んでいる」と語った。

ティリス氏は自身の反対について、ウォーシュ氏本人に対するものではなく、中央銀行としての連邦準備制度の独立性を守るのが目的だと説明している。
米金融当局に大幅利下げを求めて、トランプ氏がパウエル議長を繰り返し批判していることをティリス氏は問題視。FRB議長が大統領の意のままに行動すると受け止められた場合の市場の反応に懸念を示した。
ティリス氏は会談を前に記者団に対し、ウォーシュ氏について「彼の手腕には既に感銘を受けている。以前から彼の仕事ぶりは知っていた。このため、別の問題が解決するまで投票できないことに強い不満を感じている」と語っていた。
上院銀行委は共和党議員13人、野党民主党議員11人で構成され、ティリス氏の賛成が得られなければ、ウォーシュ氏の承認手続きを本会議に進めるための票を確保できない公算が大きい。ティリス氏によると、会談中にウォーシュ氏が司法省捜査に言及することはなく、ティリス氏自身もその点を尋ねなかったという。
原題:Tillis Praises Warsh After Meeting, Yet Won’t Lift Fed Blockade(抜粋)
--取材協力:Amara Omeokwe.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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