(ブルームバーグ):米ゴールドマン・サックス・グループの若手社員2人が著名カルチャー誌の取材を受け、買い物事情から恋愛観まで率直に語ったことを巡り、社内で波紋が広がっている。規律を重んじる社風で知られる同行では、責任のなすり合いも起きている。
問題となっているのは、米誌「インタビューマガジン」がウォール街の若手バンカーを特集した「Meet the Finest Boys in Finance(金融界で最も洗練された若手たち)」だ。
事情に詳しい関係者によると、経営陣からの問い合わせに対し、少なくとも当事者の1人は、コンプライアンス部門の了承を得ていると考えていたと説明した。しかし、同行のブランド管理を担う広報部門は、事前に相談はなかったと主張している。
広報担当のトニー・フラット氏は「ゴールドマン・サックスのメディア担当部門はこれらのインタビューを承認していない」と語った。
この特集は、若手から幹部まで社内で幅広く話題となっている。登場した社員は、投資銀行部門アナリストのメイソン・クラーク氏と、セールス・トレーディング部門アソシエートのクレイ・ネルソン氏。いずれも20代半ばだ。2人はコメント要請に返答しなかった。
ゴールドマンでは、写真撮影に応じたり、高額消費について率直に語ったりする行為は、上層部の目に留まりやすく、しかも好ましくない形で受け止められることが多いという。
ロイド・ブランクファイン前最高経営責任者(CEO)は、1986年に当時31歳で同行のリテールブローカーだったジム・クレイマー氏がニューヨーク・タイムズ(NYT)紙に自身の資産を誇示した出来事を回顧録で振り返っている。
「店で見かけるもので買えないものは何もない」。現在は米経済局CNBCでコメンテーターとして活躍するクレイマー氏は当時、NYTにこう語った。ブランクファイン氏によると、「その後まもなく、彼の姿は会社から消えた」という。
今回の雑誌の撮影で、クラーク氏は、セリーヌのスーツにエルメスのネクタイ、オメガの腕時計を着用して登場した。一方で読者には「身の丈以下の生活」をするように助言した。
また、自身にとっての地獄は「平凡さ」だと語り、ゴールドマンでの長時間労働ぶりを強調した。いつ寝るのかとの問いには、「午前3時にエクセルがフリーズしたときだ」と答えた。
一方、ネルソン氏は、トム・フォードのピンストライプのスーツに、ドイツのアイウェアブランド「マイキータ(Mykita)」の眼鏡という装いで登場した。「特に必要ではなかったが、3000ドルでモンクレールのジャケットを買ったことがある」というエピソードも披露した。
特集にはゴールドマンの若手社員2人と並んで、英銀バークレイズの外国為替部門のセールス担当トーマス・ドハーティ氏と、PwCでデータ・テクノロジー関連のコンサルタントとして働くデマール・ジョンソン氏も参加した。
ジョンソン氏は6日に電話取材に応じ、金融業界について「とても愛情がなく、冷たい業界だ」と語った。そして、ウォール街関係者が「普通に振る舞っているだけで怒りを買うなら、もう仕方がない」と加えた。
バークレイズの広報担当者はコメントを控えた。PwCの担当者からの返答はなかった。
原題:Goldman Junior Banker Fashion Shoot Sets Off Blame Game (1)(抜粋)
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