(ブルームバーグ):政府が24日開いた経済財政諮問会議で、鈍化傾向にある消費者物価の動向を踏まえ、民間議員から、2%の物価安定目標の実現へ日本銀行に適切な対応を求める意見が示された。内閣府が27日、同会議の議事要旨を公表した。
会議では、金融政策と物価に関する集中審議が行われ、前日銀副総裁の若田部昌澄早大教授が足元の物価動向について「総合、いわゆる欧米型コアともに2%を下回っており、サービスも弱め」と指摘。その上で、中長期的なインフレ予想が上がってきているものの、「2%近傍で安定的に定着しているかが鍵になる」との見解を示した。
第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストも、電気・ガス代補助金の再開などから、消費者物価は「2月分以降は1%台前半まで下がる可能性が高まっている」と分析。実質賃金がプラスになる確度は高まっているとしつつ、インフレ予想を過度に下げないためにも、当局には適切な対応が求められる局面に入りつつあると語った。
日銀は1月の金融政策決定会合で、消費者物価(生鮮食品除くコアCPI)は今年前半には2%を下回る見通しを示しており、足元の鈍化は想定内と言える。経済・物価が見通しに沿って推移すれば、利上げで緩和調整を進める方針だが、民間議員は消費者物価の伸び縮小がインフレ期待に与える影響を踏まえて慎重な対応を求めた形だ。
若田部氏は会議で、経済・物価・金利の環境変化について政府と国民に分かりやすく説明してほしいと要請。その上で、政府と日銀には、「日銀法第4条の趣旨も踏まえ、常に連絡を密にし、十分な意思疎通を図っていただき、整合的な政策運営をお願いしたい」と語った。
総務省が27日公表した2月の東京都区部のコアCPIは前年比1.8%上昇となり、16カ月ぶりに日銀が目標とする2%を割り込んだ。もっとも、事前予想は上回り、市場では日銀の利上げ路線を支持する内容と受け止められている。
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