米ステーブルコイン発行企業サークル・インターネット・グループの株価が25日、35%急騰し、昨年6月の上場初日以来の上昇率を記録した。昨年10-12月(第4四半期)はデジタル資産が値下がりした時期だが、同社のステーブルコインに対する強い需要が収益を押し上げた。

発表資料によると、ステーブルコイン「USDC」の10-12月流通残高は、前年同期比72%増の753億ドル(約11兆7700億円)となった。準備資産の運用利回りは3.8%だった。同社は利益の大半を、ステーブルコインの裏付け資産として保有する米国債の利息収入から得ている。

昨年6月5日の上場初日に株価は168%急騰した。米ドルの価値に通常1対1で連動するよう設計されるステーブルコインへの熱狂が高まったためだ。当時はステーブルコインを巡り初の連邦規制法が7月に成立する運びとなっていた。サークルは12月、通貨監督庁から全国規模の信託銀行設立に向けた条件付き承認を受けている。

第4四半期の収入は前年同期比77%増の7億7000万ドル。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均は7億4700万ドルだった。純利益は1億3300万ドル(1株当たり43セント)、調整後利益は1億6700万ドルで、市場予想の1億2970万ドルを上回った。

 

25日の米株式市場では暗号資産関連銘柄が買われ、ビットコインは10%近く上昇した。ただ、今回の値上がりを踏まえても、サークルの株価は昨年6月23日に付けた終値としての最高値263.45ドルを依然として約70%下回る水準にある。

一方、同社は収益源の多様化でさまざまなプロジェクトに投資している。26年の非金利収入は1億5000万-1億7000万ドルを見込むとし、アナリスト予想平均の1億4520万ドルを上回った。収入から分配コストを差し引いたRLDCベースの利益率は38ー40%に達すると予想している。昨年10-12月期は40%だった。

共同創業者兼最高経営責任者(CEO)のジェレミー・アレア氏はインタビューで、「新たな収益源が大幅な上振れを達成した」と述べ、直近四半期に3700万ドルがもたらされたと明かした。「利益率はより高い」とも語った。

共同創業者兼最高経営責任者(CEO)のジェレミー・アレア氏

サークルの事業には、越境決済や資本市場の決済といったステーブルコインの金融業務を支えるために設計されたブロックチェーン「Arc(アーク)」が含まれる。また、同社の国際決済インフラ「サークル・ペイメント・ネットワーク」も拡大し、2月20日時点で55の金融機関が参加し、年率換算の取引額は57億ドルに達する。これらは、事業多様化を進める一環として注目されている。

モネス・クレスピ・ハルトのシニア株式リサーチアナリスト、ガス・ガーラ氏は「USDCの流通の伸び鈍化を主因に、見通しは下方修正されるとみるが、実需や商業化に向けた前進がその影響の大部分を相殺する公算は大きいだろう」と述べた。

サークルは、USDCの流通残高が複数年サイクルで40%増加すると予測している。普及を促進するため、米暗号資産(仮想通貨)交換業者のコインベース・グローバルなど流通パートナーと収益分配契約を結んでいる。コインベースは、自社プラットフォーム上で顧客が保有するUSDC残高に対し、報酬を提供している。

原題:Circle Surges the Most Since IPO After Results Top Estimates(抜粋)

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