(ブルームバーグ):人工知能(AI)が大手ソフトウエア企業の事業モデルを破壊するとの懸念が、ここ数カ月間株式市場を圧迫してきた。今や、同じ懸念がプライベート市場にも及びつつある。
事情に詳しい関係者によると、プライベート・エクイティ(PE、未公開株)企業のテック系ポートフォリオの一部を引き受けるにあたり、買い手側は最大20%の値引きを要求している。5%の値引きが求められていた数週間前に比べ、条件が厳しくなっているという。
関係者2人によると、ポートフォリオ売却の準備を進めていた投資家の一部は当面の間、売却計画を凍結している。
ブラックストーンのセカンダリー部門グローバル責任者、ヴァーダン・ペリー氏は、インタビューで「多くの買い手は価格を下げておき、後で調整する方針だ。状況が落ち着けば、ディスカウント率は企業によって縮小も拡大もするだろう」と語った。具体的な取引についての言及は避けた。
こうした動きは、バイアウトやその他プライベート市場でのセカンダリーズ取引の減速を招く恐れがある。金利上昇により、企業の合併・買収(M&A)や新規株式公開(IPO)といった従来の出口戦略が鈍化したことで、セカンダリー取引は近年急拡大していた。
AIスタートアップ企業が次々と新モデルを発表し、多くの産業の運営方法を変革する可能性が示されたことで、混乱への懸念は今年さらに強まっている。トマ・ブラボーとビスタ・エクイティ・パートナーズは投資家に、自社のポートフォリオは健全だと急きょ説明した。ブラックストーン、KKR、アポロ・グローバル・マネジメント、カーライル・グループといった上場運用会社は、テック業界へのエクスポージャーが最小限だと表明した。
エバコアのプライベート・キャピタル・アドバイザリー部門グローバル責任者のナイジェル・ドーン氏によると、買い手はセカンダリー・ポートフォリオを精査し、ソフトウエア関連の保有資産が、AIによる混乱の影響を受けやすいかどうかを判断している。
ドーン氏は「不透明な環境下で、ソフトウエアから距離を置く動きも見られる」と述べた。
原題:AI Disruption Fears Prompt Scrutiny in Booming Secondary Market(抜粋)
--取材協力:Edison Wu.
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