(ブルームバーグ):トランプ米大統領は20日、イランに対する限定的な軍事攻撃を検討していると述べた。トランプ政権が核開発問題を巡りイランに合意を迫る中、米軍は中東に2隻の空母、戦闘機、給油タンカーなど大規模な戦力を配備し、攻撃の選択肢を確保している。
トランプ氏は、イランに合意受け入れを迫る措置を講じるかどうか検討しているのかと記者に問われ、「検討していると言っていいだろう」と答えた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は19日、トランプ政権がイランを交渉の場に引き出すことを狙った限定的な早期攻撃も検討していると報じていた。
トランプ氏はイランに対し、核開発計画を巡る合意に応じるまで「最大で10日から15日」との期限を示している。一方、イランのアッバス外相は20日、両国が「迅速な合意」を検討していると語り、合意案の草案は「今後2、3日で」用意できる可能性があるとも述べた。
米軍が昨年イランを空爆した際と同様、トランプ氏が自ら示した期限を守らない判断を下す可能性もある。当時はイランに数日の猶予があると述べながら、期限を大幅に前倒しして攻撃に踏み切った。また、24日に一般教書演説を予定していることも、トランプ氏の判断に影響している可能性がある。演説の場で勝利を宣言したいとの思惑もあるとみられる。

トランプ政権のチームは、米国の攻撃を回避するためにイランが何をすべきかを明確にはしていない。ただ、イランの核兵器保有は認められないとしており、親イラン武装勢力への資金供与の停止や、弾道ミサイル計画の制限も求めている。
中東地域の匿名の政府当局者は、米国が限定的な攻撃に踏み切れば、イランは協議自体を停止する可能性が高いとの見方を示し、トランプ氏の戦略に疑問を呈した。
イラン側は、米国が新たな攻撃に踏み切れば、同地域に展開する米軍部隊が標的になり得ると警告している。19日付でグテレス国連事務総長宛てに送った書簡で、イランは「そのような状況下では、地域の敵対勢力のすべての基地や施設、資産は、イランの防衛的対応の一環として正当な標的になる」とし、「いかなる予測不能で制御不能な結果についても、米国が全面的かつ直接的な責任を負うことになる」と記した。
原題:Trump Won’t Rule Out Limited Iran Strike as Forces Gather (1)(抜粋)
(第4段落以降を追加します)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.