米銀大手ゴールドマン・サックス・グループの元法務責任者キャシー・ルームラー氏が、故ジェフリー・エプスタイン氏と交わした数百通もの電子メールには、ホワイトハウスの法務顧問在任中に浮上した大統領警護隊(シークレットサービス)の買春スキャンダルを巡るやりとりがあった。

未成年者買春あっせんの罪などで起訴されたエプスタイン氏は、勾留中の2019年に死亡。ルームラー氏は先週、ゴールドマンを退職する意向を明らかにした。

ルームラー氏が2014年にホワイトハウスを去った数カ月後、同氏はエプスタインとやりとりした十数通のメールで、「シークレットサービスのくだらない騒動」と不満をもらしたほか、このスキャンダルの調査におけるホワイトハウス法律顧問室の役割について、非公開の詳細情報を含むメールの草案を、エプスタイン氏に転送していた。ルームラー氏は当時、司法長官候補として名前が挙がっていた。

同氏のメール草案を受けて、エプスタイン氏は「修正」を提案し、「深呼吸して笑顔になって。きみは自由なのだから」と励ました。

ルームラー氏がエプスタイン氏を「ジェフリーおじさん」と呼び、贈り物を受け取っていたことなどから、親密な関係があったことは、先の文書開示で明らかになっている。当時すでに有罪判決を受けていたエプスタイン氏の助言を、ルームラー氏が採用したかどうかは明らかではない。

ルームラー氏の広報担当であるジェニファー・コネリー氏は、「ルームラー氏は一切間違った行動を取っていないし、何も隠すことはない」と述べ、「エプスタイン氏の被害者に深く同情しており、今知っていることを当時分かっていれば、一切関わりを持たなかっただろう」と続けた。

米シークレットサービスはコメントを控えた。

スキャンダルの発端

2012年4月、オバマ大統領の米州サミット出席に伴いコロンビア・カルタヘナを訪れていたシークレットサービス職員らが、買春目的で女性らをホテルに呼び入れたことが発覚し、国土安全保障省(DHS)の監察総監室が調査、8人が職を解かれた。2013年1月公表の報告書ではホワイトハウスへの言及はなかった。

2年後の10月、米紙ワシントン・ポストはルームラー氏ら高官がホワイトハウス職員関与の疑惑について、2度説明を受けていたと報道。女性らが宿泊したのは、ホワイトハウスが先遣隊として送ったボランティアの部屋だった可能性や、政権側が2012年の大統領選後まで調査結論の公表を控えるよう圧力をかけたとのDHS当局者の証言を伝えた。当該のボランティアは関与を否定し、ルームラー氏らは不正はなかったと結論付けていた。

記事が掲載された翌日、エプスタイン、ルームラー両氏は親しみを込めて、かつ実務的なメールを交換している。

エプスタイン氏:元気か?

ルームラー氏:元気よ。昨夜は朝方まで記者と話していたの。ワシントン・ポスト報道の影響を切り離して、事態を封じ込めようとしているところ。

1週間後、ルームラー氏は記者宛てのメール草案をエプスタイン氏に転送している。内容は「買春スキャンダル調査におけるホワイトハウスの役割」と説明されており、ホワイトハウス側による調査結果が含まれていた。同メールには、差出人を開示してはならないという意味で「バックグラウンド」情報と記されていた。このメールが実際に送信されたかどうかは明らかになっていない。

原題:Goldman Lawyer, Epstein Conferred on Secret Service Sex Scandal(抜粋)

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