(ブルームバーグ):フランスのマクロン大統領は、ソーシャルメディアや人工知能(AI)の有害な影響から未成年者を守ることを主要7カ国(G7)議長国としての優先課題の一つに位置づけると表明し、インドなどの国々に支持を呼び掛けた。
マクロン氏は19日、ニューデリーで開催されたインドAIサミットで「現実世界で法的に禁じられていることに、オンライン上で子どもたちがさらされる理由はない」と論じ、「G7議長国期間中の優先課題の一つは、AIやデジタル関連の虐待から子どもを保護することだ」と続けた。
フランスは今年、輪番制のG7議長国を務める。
マクロン氏はインドのモディ首相に、この取り組みへの参加を呼び掛け、「志を同じくする国々による新たな連合」が必要だと訴えた。インドはすでに、年齢別の制限設定をソーシャルメディア企業と協議していることを明らかにしている。
対決姿勢
この前日の18日、マクロン氏はソーシャルメディア・プラットフォームによる言論の自由を盾にした主張を「全くのたわ言」と切って捨て、これを外交政策の主要目標とするトランプ米政権に真っ向から対決する姿勢を打ち出した。
欧州では英国やドイツを含む複数の国が、有害で中毒性があるとして未成年者のソーシャルメディア利用禁止を検討している。禁止となれば、メタ・プラットフォームズのインスタグラムやフェイスブック、スナップ、イーロン・マスク氏のX(旧ツイッター)、TikTok、グーグルのユーチューブなどにとって、重要な広告収入に影響が及ぶ可能性がある。
禁止の動きを米国は批判し、言論の自由に対する検閲だと主張。最近では、オンライン上のヘイトスピーチを監視しようとしたとして、元欧州連合(EU)当局者や活動家らへのビザ発給を拒否する決定を下した。
マクロン氏は19日のAIサミットで、15歳未満の子どもに対するソーシャルメディア利用禁止にフランスが率先して取り組んでいることを強調。モディ氏も同調し、「子どもの安全に、われわれはもっと警戒しなければならない。学校での学習指導要領が定められているのと同様に、AI空間も子どもに安全で、家族が指導するものであるべきだ」と語った。
インドのバイシュナウ情報技術相は17日、ソーシャルメディア利用の年齢制限で「今後進むべき適切な方法」を見いだすために政府が協議していると明らかにし、ディープフェイクの問題にもプラットフォーム側と協力して対応を進めていると述べていた。
未成年者のソーシャルメディア利用を巡っては、オーストラリアが昨年、16歳未満についてフェイスブックやインスタグラム、TikTokなどの利用を世界で初めて禁止した。
原題:Macron Says Social Media Curbs for Youth Will Be G-7 Priority(抜粋)
Macron Says Social Media’s Free Speech Arguments Are ‘Bullshit’(抜粋)
--取材協力:Ania Nussbaum、Sankalp Phartiyal、Unni Krishnan.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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