(ブルームバーグ):英政府はテクノロジー企業に対し、同意のない性的画像を自社プラットフォームから48時間以内に削除することを義務付ける規則案を提示した。先月には、人工知能(AI)スタートアップxAIのチャットボット「Grok」を使って作成された女性の性的加工画像がX上で大量に共有されたことが問題となった。
英政府は18日の声明で、期限内にコンテンツを削除しない企業には、世界売上高の最大10%の罰金を科すか、英国でのサービス提供を停止する可能性があると説明した。英放送通信庁(Ofcom)は、児童性的虐待やテロに関連するコンテンツと同じく、本人の同意なく共有された性的画像についても識別情報を付与し、再投稿時に自動削除される仕組みの導入を検討している。
スターマー英首相は声明で、「オンラインの世界は、女性や少女に対する暴力との21世紀の闘いの最前線だ。だからこそ、英政府はチャットボットや『ヌード加工』ツールに対して緊急の措置を講じている」と述べた。
イーロン・マスク氏が所有するXは先月、Grokを使って実在の人物を下着や水着姿に加工した画像がX上で拡散したことから、批判にさらされた。
Xは世界各国からの反発を受け、Grokへのアクセスを制限し、「ビキニモード」と呼ばれる当該機能を停止した。また違法コンテンツは削除していると強調した。ただ、この問題は当局の同社に対する圧力にとどまらず、ソーシャルメディア企業全般への規制強化の動きを引き起こした。昨年オーストラリアで成立した法律を踏まえ、欧州では現在、複数の政府が若年層のソーシャルメディア利用禁止を検討している。
同意のない性的画像の共有は、すでに英国では違法だ。ここでいう性的画像には、性的行為の場面や全裸・半裸の状態に加え、ヒジャブを外したイスラム教徒の女性のように文化的に親密とされる状態を写したものも含まれる。
英国は今回の新規則を犯罪・警察関連法案に追加して修正案とすることを提案している。また、コンテンツ削除の執行に関する警察の権限を強化する。
コンテンツ削除を支援する団体「リベンジポルノ・ヘルプライン」は、削除要請の90%超が対応されているものの、プラットフォーム側が常に協力的とは限らず、複数回の要請が必要になる場合もあるとしている。
原題:UK to Force Tech Firms to Take Down Abusive Images in 48 Hours(抜粋)
--取材協力:Olivia Solon.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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