(ブルームバーグ):アクティビスト(物言う株主)として知られる米エリオット・インベストメント・マネジメントは、ロンドン証券取引所グループ(LSEG)に対し、事業構造の見直しを開始することや、今後12カ月で50億ポンド(約1兆円)の自社株買いを実施することを求めている。事情に詳しい関係者が明らかにした。
エリオットはLSEGに、データ事業、取引所運営、51%を保有する米上場のトレードウェブ・マーケッツ事業を含む複雑な事業構造の見直しを求めている。非公開情報だとして関係者は匿名を条件に語った。
LSEG株は最近、人工知能(AI)による混乱の影響を受けるとみられる企業が一斉に売られる中で下落している。関係者によると、エリオットはLSEGが投資家に対し、AIの恩恵を受け得ると説明することを望んでいる。顧客基盤が強固なデータ事業はAIアプリケーションからの需要増が見込まれ、取引所部門はおおむね影響を受けないとみているという。
またエリオットは、事業運営の改善を通じて利益率を高め、同業他社との格差を縮小するよう求めている。関係者によると、LSEG株はS&Pグローバル、ムーディーズ、MSCIといったデータ企業や、CBOEグローバル・マーケッツ、CMEグループ、インターコンチネンタル取引所、ナスダックなどの取引所運営会社に比べ割安になっている。
関係者によると、エリオットはLSEGについて、複雑なデリバティブ商品の清算で市場を主導する地位にあるほか、パッシブ投資へのシフトの恩恵を受けるFTSE100指数事業、銀行や資産運用会社が規制報告などの業務で利用する独自データを有する強固な企業であり、市場に誤解されているとみている。LSEGの売却や、歴史ある取引所事業の分離を求めているわけではないという。
エリオットの広報担当者はコメントを控えた。
LSEGの担当者は文書で「当社は戦略の実行に引き続き注力しつつ、投資家と積極的かつオープンな対話を維持している」と説明した。
ブルームバーグ・ニュースの親会社であるブルームバーグLPは、金融ニュースやデータ、情報提供でLSEGと競合している。
原題:Elliott Pushes LSEG for £5 Billion Buyback, Portfolio Review(抜粋)
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