スイスの食品大手ネスレは、アイスクリーム事業のさらなる縮小を検討していることが、事情に詳しい複数の関係者の話で明らかになった。フィリップ・ナブラティル新最高経営責任者(CEO)は多角化した自社事業運営の見直しを進めている。

関係者によると、同社はプライベートエクイティー(PE)ファンドのPAIパートナーズとのアイスクリーム合弁会社フロネリの持ち分売却などを検討している。また、ネスレが現在も全額出資するアイス事業の一部をフロネリに売却する案も浮上しているという。フロネリは「ハーゲンダッツ」や「モーベンピック」などのブランドを展開する。

ただ検討が進められている段階で、最終的に合意に至るかは不透明だ。ネスレがフロネリの持ち分を減らす場合、PAIが買い増しに動く可能性があるほか、保有株の一部をアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国のアブダビ投資庁(ADIA)など外部投資家へ売却する可能性もある。

ネスレおよびADIAの担当者はコメントを控えた。PAIの広報担当者からも回答は得られていない。

ネスレは長い間、世界有数のアイスクリームメーカーとして知られていたが、事業の大部分はフロネリに引き継がれた。現在はフロネリがカバーしていない一部の地域市場で、アイスの販売を継続している。

一方、ネスレはダノンやラクタリスとともに乳児用ミルクの汚染問題を抱えている。今週発表される決算は低調な内容が予想されているが、投資家の関心は今後の経営計画や具体的な事業売却に集まっている。

こうした中、ネスレは18日夜に取締役会の刷新を発表した。スイス国立銀行(中央銀行)の前総裁であるトマス・ヨルダン氏と、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)幹部のファティマ・フランシスコ氏を取締役に指名した。両氏は4月に開催される年次株主総会で選出される見通しだ。

ネスレは声明で、取締役会の組織のあり方や慣行を見直した上で、取締役会の関与を強化する方針を示した。

原題:Nestlé Weighs Reducing Exposure to Ice Cream, Revamps Board (1)(抜粋)

--取材協力:Swetha Gopinath、Alex Dooler.

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