欧州中央銀行(ECB)のチポローネE理事は最近のユーロ高が消費者物価上昇率に与える影響について、ECBが3月に公表する四半期予測で評価する方針だと述べた。ただ、直近の為替の動きは比較的限定的だとの認識も示した。

ECBのウェブサイトに8日に掲載された発言記録によれば、チポローネ理事はキプロス通信に対し、当局者が為替相場を「インフレ動向予測」の一要素として位置付けていると説明。「新たな予測がどう整合するのか、どのような影響があるかを見極める」と述べた。

一方でチポローネ氏は、ECBはユーロに関する特定の目標水準を持っていないと強調し、ほぼ1年にわたり1ユーロ=1.17-1.18ドル前後で推移していると指摘した。「数週間前に見られた上昇局面の後、相場はここ数カ月と同様の水準に戻っている」と述べた。

 

ECB当局者は先週、5会合連続で政策金利を据え置いた。ラガルド総裁はインフレは「好位置」にあると繰り返し表明し、ユーロ高についても影響を小さく見積もった。

ギリシャ中銀のストゥルナラス総裁は6日、ブルームバーグテレビジョンに対し、当局は為替相場を注視しているものの、これまでの動きは「劇的ではない」と述べた。

ユーロ圏のインフレ率は1月にECBの目標を大きく下回り、1.7%に減速した。ユーロ高や経済成長の逆風を背景に、インフレ率が目標を下回る状態が長期化すると懸念する当局者もいる。フィンランド中銀のレーン総裁は6日、ユーロ高を要因の一つに挙げ、「予想を下回るインフレとなる現実的なリスクがある」と語った。

ECB理事会の中でもハト派と見なされているチポローネ氏は、「われわれは予測を作成する上で、為替相場を一つの要素として考慮している」と述べ、「インフレ動向を予測するために考慮する、あらゆる要素の一部だ」と強調した。

原題:ECB Will Assess Impact of Euro Strength in March, Cipollone Says(抜粋)

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