衆院選は8日午後8時に投票が締め切られた。自民党が過半数の233議席(定数465議席)を上回り、300議席に達する可能性がある。日本維新の会との連立与党で3分の2を確保する勢いという。NHKが報じた。

選挙前の勢力は自民が198、維新が34だった。自民党総裁の高市早苗首相は「与党で過半数」を勝敗ラインに掲げていた。

仮に衆院で過半数を獲得しても参院で過半数割れの状態は変わらないが、3分の2に当たる310議席に到達すれば参院で否決された法案の再可決が可能だ。憲法改正の発議に必要な議席数も衆院では確保できる。一方で、3分の2に満たなければ連立の枠組み拡大を探る動きが始まる可能性も否定できない。

安定多数の243議席を獲得すれば、全17常任委員会で委員長の独占も可能となる。絶対安定多数の261議席を獲得すれば、さらに委員の過半数も確保でき、与党主導で国会審議を進めやすくなる。

高市早苗首相

高市トレード

市場関係者も衆院選の結果を注視している。みずほ証券の松尾勇佑シニアマーケットエコノミストは6日付のリポートで、与党が大勝した場合、首相が掲げる「責任ある積極財政」が強力に推進されるとの思惑から初動は「高市トレード」(株高・金利カーブのスティープ化・円安)が強まると見られているとした。

一方で、足元の債券市場では無理な財政拡張路線はとられないとの観測もあると指摘。高市政権のスタンスが最終的にどちらに傾くかは市場反応次第のところもあり、財政拡張度合いの不確実性は非常に大きいとした。

アセットマネジメントOneの浅岡均チーフストラテジストも、選挙後の投資戦略は日本株を買い、円と日本国債を売ることが有効とみている。「堅調な企業業績、十分な配当利回り、割安なバリュエーションに支えられ、日本株に対する確信度は今年も非常に高い」と指摘。選挙の不透明感が解消されれば、こうした強気シナリオは「さらに強まるだろう」と言う。

真冬の選挙

今回は36年ぶりの真冬の衆院選となった。気象庁によると、北日本から西日本にかけ日本海側を中心に、急激に積雪が多くなった。関東甲信地方でも広い範囲で雪が降り、山沿いや山地を中心に平地でも大雪となった。東京都心でも約5センチ積もった。

総務省が発表した8日午後6時現在の投票率は全国平均で約26%と前回2024年の28.98%を下回った。一方、7日まで行われた期日前投票では有権者の約26%に当たる2700万人超が投票を済ませた。

前回の最終的な投票率は小選挙区で53.85%と5回連続で50%台にとどまった。旧民主党が政権を獲得した09年は69.28%だった。

--取材協力:ジョン・チェン、伊藤純夫、日高奈緒、佐野七緒、平野和.

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