(ブルームバーグ):米オルタナティブ資産運用会社ブルー・アウル・キャピタルのマーク・リップシュルツ共同最高経営責任者(CEO)は5日、同社のソフトウエア企業向け融資ポートフォリオは「極めて健全」だと投資家に語り、自社株の投げ売りの要因となっている人工知能(AI)関連のリスクを一蹴した。ただ同社の株価はこの日も下落した。
リップシュルツ氏は決算に関する会見で、同社のソフトウエア関連の融資ポートフォリオは健全で、パフォーマンスの悪化や重大な損失は見られないと述べた。資産評価額に占める借入金の割合を示すLTVは平均で30%台前半にとどまると説明した。これは負債に対して十分な自己資本の厚みがあることを意味する。
同氏は「赤信号も黄色信号も点灯していない。実態はほぼ青信号だ」と指摘。「テクノロジー関連のポートフォリオは引き続き当社の全ポートフォリオの中で最も健全だ」と強調した。
ここ数日、AIがソフトウエア業界にもたらすと考えられる破壊的影響への懸念から、クレジットや株式市場は動揺している。
クレジット投資家にとってリスクは、技術進歩によって業績が悪化、あるいは収入が枯渇した企業への融資で生じる損失にとどまらない。将来的な混乱が懸念されるだけで、借り手企業の借り換えが一段と困難になったり、出資元のプライベートエクイティー(未公開株、PE)投資会社からの支援が期待できなくなったりする恐れがある。
経営陣によれば、昨年末時点で3070億ドル(約48兆円)を超えるブルー・アウルの運用資産で、ソフトウエア向け融資が占める割合は約8%。同社の株価は5日も下げ、3.6%安で引けた。
同社はソフトウエア関連融資に特化した複数のプライベートクレジットファンドを運用。その一つであるブルー・アウル・テクノロジー・インカムは先週、投資家の解約請求が純資産の15.4%相当に達したことを明らかにした。また、上場しているブルー・アウル・テクノロジー・ファイナンスの株価も過去1年で約28%下落している。
リップシュルツ氏は「優れたソフトウエア資産を持っていれば、AI普及は追い風になる。現在の画一的な見方や行動は大きな誤りであったことが後で証明され、重要な機会を逃すことになるだろう」と指摘した。
一方で、経営陣は、プライベートクレジットやAI、ソフトウエア関連の逆風に加え、非上場の事業開発会社(BDC)を含む富裕層向け商品の不振により、投資家説明会で掲げた目標に届いていないことも認めた。
リップシュルツ氏は「最終的にはストーリーが結果を作るのではない。結果が結果を作るのだ」と語った。
原題:Blue Owl Sees No Tech ‘Red Flags’ as Shares Extend Record Plunge(抜粋)
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