(ブルームバーグ):ソニーグループは5日、今期(2026年3月期)営業利益予想を1兆4300億円から1兆5400億円に引き上げた。ブルームバーグが集計したアナリスト20人の予想平均1兆4890億円を上回った。同時に、自己株式取得の枠を1000億円(上限)から1500億円(同)に拡大すると発表した。
音楽事業で為替の好影響のほか、人気キャラクター「スヌーピー」で知られるピーナッツ・ホールディングスの持分追加取得に伴う再評価益が計上されることから今期営業利益計画を引き上げた。スマートフォン向けイメージセンサーの販売が好調だった半導体事業や、自社制作以外のソフト販売増などが寄与するゲーム事業も上方修正した。
陶琳最高財務責任者(CFO)は同日の決算説明会で、メモリー価格上昇に対する市場の懸念は理解しているが、「コスト上昇をどうにかしてマネージしていく」と述べた。家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)5」向けメモリーについては、来期のハード販売に一定の影響があるとの見方を示したものの、年末商戦に向けて必要最低限のメモリー確保は既にめどをつけたという。
スマホ向けイメージセンサーの需要動向については、主に低価格帯スマホの生産減少が今後より顕在化するとみる一方で、「当社のイメージセンサーはハイエンド向けを中心としていることから、現時点では影響は比較的軽微と考えている」と話した。

ソニーGはゲームや音楽などコンテンツ分野への注力を鮮明にしている。金融事業のパーシャルスピンオフを昨秋に実施したのに加え、今年1月にはテレビなどホームエンタテインメント事業を分離し、中国TCLと合弁会社を設立すると発表した。一方で、ピーナッツの子会社化を発表するなど事業の集中と選択を進める。
稼ぎ頭のゲームでは、家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)5」が発売6年目に入ってもユーザーベースが拡大。PS5の第3四半期のハード販売は800万台で、今期の累計は1440万台に到達した。今期の会社販売計画は1500万台としている。
想定為替レートは1ドル152円前後(従来145円前後)、1ユーロ176円前後(164円前後)に見直した。
決算発表を受けてソニーG株は、一時前日比5.9%高まで上昇したが、その後上げ幅を縮小し、前日終値とほぼ同水準の0.1%高で取引を終了した。東洋証券アナリストの安田秀樹氏は、DRAMなどの価格上昇によるコスト拡大が意識され株価が下がり続けていた中で、きょうの発表は「市場にとってポジティブサプライズになったのではないか」と述べた。ただ、DRAMコスト増などが業績に影響してくるのは来期以降とみられ、「これで完全に安心してしまうのはまだ早い」とも指摘していた。
(会見内容を追加しました)
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