世界的にリスクオフの動きが強まる中、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン価格が4日の取引で一時、7万2000ドルを割り込んだ。この水準を下回るのは約1年3カ月ぶり。

ビットコインは昨年10月のピークから42%超値下がりしており、下落基調が鮮明となっている。米東部時間4日遅くには一時7万1739ドルに下落した。これはトランプ氏が米大統領選で返り咲きを果たした翌日の2024年11月6日以来の低水準となる。

モナーク・アセット・マネジメントのマネジングパートナー、シリアン・タン氏は「市場は今、『信認の危機』に直面している」と指摘した。

これまでの下落局面は暗号資産特有の強制清算が主因だったが、4日の下げ圧力はさまざまな資産クラスに及ぶ市場の動揺と関連している。

この日の市場は一斉売りの様相を呈した。ナスダック100指数が2%強下げる場面があり、ソフトウエアや半導体関連、他の金利動向に敏感な銘柄に売りが広がった。

暗号資産マーケットメーカー、エフィシェント・フロンティアの事業開発責任者アンドルー・トゥ氏は「ここ1週間の急落を受け、暗号資産を巡る投資家心理は極度の恐怖状態にある」と分析。「7万2000ドルを維持できなければ、6万8000ドルまで下落する可能性が高く、上昇開始前の2024年の安値水準まで逆戻りする恐れもある」と述べた。

米市場に上場しているビットコイン上場投資信託(ETF)への資金流入も不安定な推移となっている。ブルームバーグが集計したデータによると、2日には約5億6200万ドル(約880億円)の純流入を記録したが、3日には2億7200万ドルが流出した。

市場混乱時における逃避先としてビットコインの役割に懐疑的な見方が強まっている。ビットコインは年初来で約17%下落しており、暗号資産市場全体の時価総額はこの1週間に4600億ドル超失われた。

原題:Bitcoin Falls Below $72,000 as Market Faces a ‘Crisis of Faith’(抜粋)

--取材協力:Sidhartha Shukla.

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