(ブルームバーグ):暗号資産(仮想通貨)ビットコイン価格が下げを拡大し、一時7万ドルを割り込んだ。この水準を下回るのは、トランプ氏が米大統領選で返り咲きを果たした翌日の2024年11月6日以来。世界的にリスクオフの動きが強まっている。
ニューヨーク時間5日早朝の取引でビットコインは6万9821ドルまで売られ、昨年10月のピークから44%余り値下がりした。
下落基調は鮮明で、モナーク・アセット・マネジメントのマネジングパートナー、シリアン・タン氏は「市場は今、『信認の危機』に直面している」と指摘した。

ビットコインが下落局面に入った当初は暗号資産特有の強制清算が主因だったが、最近の売り圧力はさまざまな資産クラスに及ぶ市場の動揺と関連している。コイングラスのデータによると、過去24時間で暗号資産に対する強気ポジションのおよそ7億2200万ドル(約1130億円)相当が清算された。
トレーディングプラットフォーム、シンフューチャーズのウェニー・ツァイ最高経営責任者(CEO)は「大規模な清算があり、地合いはリスクオフに振れた。相場は今や期待感ではなく、バランスシートの力学によって動いている」との見解を示し、「これは機関投資家の撤退を示唆するものではないが、独善的な自己満足は終わるだろう」と語った。
4日の米国市場は一斉売りの様相を呈していた。ナスダック100指数が2%強下げる場面があり、ソフトウエアや半導体関連、他の金利動向に敏感な銘柄に売りが広がった。
米市場に上場しているビットコイン上場投資信託(ETF)への資金流入も不安定な推移となっている。ブルームバーグが集計したデータによると、2日には約5億6200万ドル(約880億円)の純流入を記録したが、3日には2億7200万ドルが流出した。
市場混乱時における逃避先としてビットコインの役割に懐疑的な見方が強まっている。ビットコインは年初来で約20%下落し、暗号資産市場全体の時価総額はこの1週間に4600億ドル超失われた。
原題:Bitcoin Falls Below $70,000 as Market Faces a ‘Crisis of Faith’(抜粋)
--取材協力:Sidhartha Shukla.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.