米ミネソタ州で大規模な不法移民取り締まり作戦を指揮してきた米国境警備隊のグレッグ・ボビーノ司令官が、近く同州ミネアポリスを離れることになった。今月これまでに2人の米市民が連邦当局の職員により射殺されたことを受け、全米で反発が広がっていた。

地元当局によると、ボビーノ氏と一部の国境警備隊員は、早ければ27日にも撤収を始める見通しだ。ボビーノ氏は、デモ参加者と連邦捜査官の衝突の最前線に立つなど、強硬な対応で物議を醸す存在となっていた。

世論の反発が強まっていることを受けて、トランプ米大統領は不法移民取り締まりの政策に変更を加える考えを示唆。緊張緩和を図るため、政権で国境管理・移民送還を統括するトム・ホーマン氏をミネアポリスに派遣する方針を示した。

米誌アトランティックは26日、ボビーノ氏が不法移民取り締まりの統括役から外され、以前の米税関・国境警備局(CBP)の職務に戻る見通しだと報じた。だが、国土安全保障省はこの報道内容を否定している。

ミネアポリスでは24日、集中治療室(ICU)の看護師だったアレックス・プレッティさんが国境警備隊員に押さえつけられ、銃で撃たれて死亡した。政権当局者は当初、プレッティさんを「暗殺者」や「国内テロリスト」などとほのめかしていたが、現場を捉えた動画から政権側の説明とは食い違うことが判明。当局の対応を巡り批判が強まっている。

7日には、不法移民の取り締まり中だった移民・税関捜査局(ICE)職員が、車内にいたレネー・グッドさんを射殺した。

不法移民の取り締まりをおおむね支持する有権者の間でも、トランプ政権の手法に違和感を持つ人が増えている。11月の中間選挙を控え、与党共和党の間で危機感が高まっている。

米政治専門サイトのポリティコが最近実施した世論調査では、米国人のほぼ半数がトランプ氏の不法移民強制送還キャンペーンは行き過ぎていると回答した。トランプ氏支持者の3分の1は、取り組みの目的自体は支持する一方で、実施手法には賛同していないと答えた。

原題:Trump’s Border Enforcer to Leave Minnesota After Backlash (2)(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.