世界最大の政府系ファンド、ノルウェー政府年金基金の専門家委員会は26日、拡大する地政学リスクへの対応力を高める必要があると報告書で指摘した。

ノルウェー政府年金基金は2.1兆ドル(約322兆円)を運用し、上場株の保有は世界最大規模。

報告書では、関税、金融制裁、貿易規制といった手段が、地政学的目標達成のために利用される事例が増えていると指摘した。また、「基金の海外投資が被る政治リスクは高まっている。基金は最終的に増税、規制介入、さらには没収の対象となる可能性がある」と警告した。

ノルウェー政府年金基金は昨年、ガザ戦争に関連する保有資産について世論の激しい非難に直面し、運営するノルウェー銀行投資管理部門(NBIM)は、キャタピラーなど多くの米企業株を売却した。こうした動きが米上院議員の反発を買ったことから、ノルウェーの政府は、さらなる突発的な売却を防ぐため、基金に助言を行う倫理評議会を一時停止した。

専門家委員会は、政府が任命した専門家3人で構成され、オスロ大学のカレン・ヘレン・ウルトヴェイト・モー教授が率いた。報告書では、不確実性の高まりによって基金の投資対象が制限されるべきではないと主張し、「誰が友人であり、さらに重要なことに、誰が友人であり続けるのかについて明確になることは予想し難い」とも述べた。その例として、米国の関税が「他国による米テック企業への課税や、今やグリーンランド併合に関する米国の意向についての姿勢にも関連している」ことを挙げた。

同委員会は政策立案者に対し、シナリオ分析を用いて政治リスクへの理解を深めるよう促している。

原題:Norway’s $2.1 Trillion Fund Told to Prepare for More US Threats(抜粋)

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