(ブルームバーグ):ベッセント米財務長官は、カナダのカーニー首相が中国と貿易障壁の一部引き下げで合意したことについて、「真逆の方針転換」と批判し、100%の関税を課すとしたトランプ大統領の脅しに同調する姿勢を示した。
ベッセント財務長官は25日のABCの番組で、「中国のダンピングを理由にカナダが米国と歩調を合わせ、高率の対中鉄鋼関税を発動したのは数カ月前のことだ。欧州も同様の措置を講じた。カーニー首相はその後、ある種真逆の方針転換を行ったようだ」と発言した。
カナダは対中関係の再構築を目指す広範な合意の一環として、最大4万9000台の中国製電気自動車(EV)への関税を約6%に引き下げ、100%の関税を撤廃することで中国側と合意した。カーニー首相は16日、習近平国家主席と北京で会談後、中国がカナダ産菜種への関税を引き下げることに期待を表明した。
これに対し、トランプ大統領は24日のトゥルース・ソーシャルへの投稿で、カナダに100%の関税を発動すると警告し、カーニー首相が「中国が米国に商品や製品を送り込むための『ドロップオフポート(空になったコンテナを返却する港)』にカナダをするつもりなら、大きな間違いだ」とコメントした。
ベッセント氏は、カナダが中国と自由貿易協定(FTA)を締結し、特に自動車製造に関し、人為的に安く設定された製品が米国のサプライチェーンに流入することを許せば、カナダは100%関税の対象になる恐れがあると述べた。
カナダとの協定が発表よりさらに踏み込んだ内容に発展する場合、中国にも関税など追加的措置の発動があり得るとした。
さらに米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の再交渉が今夏行われる可能性にも言及したが、最近の不一致が協議プロセスにどのように反映されるか詳細は明らかにしなかった。

原題:Bessent Sees Canada’s Carney Making ‘About-Face’ on China Trade(抜粋)
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