日本株が年初に史上最高値を更新したことで、フィデリティ・インターナショナルのファンドマネジャーは、依然として割安に見える人工知能(AI)関連の中小型株投資への関心を強めている。

デイル・ニコルス氏が運用する「フィデリティ・ファンズーパシフィック・ファンド」(運用資産9億4400万ドル、約1470億円)は、投資資金の約23%を日本株に当てており、国別で最も大きい割合だ。

ニコルス氏はブルームバーグのインタビューで、日本株は「常に掘り出し物が見つかる優れた市場だ」と指摘。「調べてみれば、テクノロジー分野、特に中小型株に多くの優良な銘柄がある。そうした企業の競争力は過小評価されている」との見方を示した。

ブルームバーグの集計したデータでは、過去1年で同種ファンドの96%を上回る運用成績を記録している。主要保有銘柄の一つで、半導体向け研磨パッドを製造する富士紡ホールディングスは過去1年間で東証株価指数(TOPIX)の約2倍上昇した。

米サンディスクや韓国サムスン電子など、世界的なAIブームを支えるメモリーチップメーカーの株価は急騰。割高になったため、富士紡HDのようなAIに不可欠な事業を持つ中小型割安株に投資機会が生まれている。

富士紡HDは1896年に綿紡績会社として創業した富士紡績が前身で、ブルームバーグの集計データによると、現在売上高の約45%を研磨材事業が占める。同社のウェブサイトによれば、研磨パッドはスマートフォン用液晶ガラス、ハードディスク、半導体製品用シリコンウエハーなどに使用されている。

同社の株価は過去1年間の上昇率が約80%と、TOPIXの32%、TOPIXスモール指数の39%を大きく上回った。ただ、株価収益率(PER)は約20倍と、約19倍のTOPIXとほぼ同水準で日経平均株価の約23倍を下回っており、上昇余地があるとみられる。

ニコルス氏のファンドの保有上位10銘柄には台湾積体電路製造(TSMC)やサムスン電子といった巨大企業がある。日本に世界最大手級の半導体メーカーはないが、「サプライチェーンの極めて重要な部分で依然として強い市場ポジションを持っている」とニコルス氏は述べた。

同氏はAI関連事業から恩恵を受けている中小型株のさらなる上昇を見込んでおり、「特に成長分野で日本の中小型株には多くの投資機会があると考えている」とも語った。

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.