米国の清涼飲料市場で、「ダイエット」を冠したソーダ類から「ゼロシュガー」製品へのシフトが鮮明になっている。背景にあるのは、健康志向を強める若者層の嗜好の変化だ。

こうした流れを受けて、ペプシコは来月開催の米プロフットボールNFLの王座決定戦「スーパーボウル」の高額CM枠でゼロシュガー製品を宣伝することを決めた。

ペプシコの北米事業トップ、ラム・クリシュナン氏は「この2年間、『ペプシ・ゼロシュガー』に経営資源を集中してきた」と語る。同社は、マーケティング予算の大半をこの商品に振り向けているという。

対応しているのは、ペプシコだけではない。米同業のキューリグ・ドクターペッパーは5年前までゼロシュガー商品を一つも手がけていなかったが、現在では40種類以上を扱う。

ダイエット飲料とゼロシュガー飲料は、いずれも砂糖を使わず人工甘味料を用いた点では共通する。だが、ゼロシュガーはカロリー管理やダイエットを前提としない表現で、砂糖を避けたいと考える健康志向の若年層の支持を集めている。また、品質改良が進み、砂糖を使った従来品の味に近づいていることも人気を支えている。

米調査会社マラカイト・ストラテジー・アンド・リサーチのケビン・ライアン最高経営責任者(CEO)は「『ダイエット』という言葉は時代遅れになりつつある。多くの若年層の消費者にとっては敬遠される言葉だ」と述べた。

ゼロシュガー炭酸飲料の市場規模はなお小さいが、存在感は高まりつつある。米調査会社サーカナのデータによると、2025年の米清涼飲料市場における売上成長の52%をゼロシュガー飲料が占めた。

ペプシとコカ・コーラはいずれも、2025年1-9月にゼロシュガー商品の販売が前年同期を上回った。一方、通常の砂糖入りのペプシとコカ・コーラの販売は同期間に減少し、ダイエット・ペプシも落ち込んだ。ダイエット・コークは小幅に増加した。

ペプシコにとって、ゼロシュガー炭酸飲料の成功は明るい材料だ。同社は消費者の嗜好変化への対応で他の分野では苦戦してきた。昨年12月には、アクティビスト(物言う株主)として知られるエリオット・インベストメント・マネジメントの支援を受けた事業改革計画を発表した。

原題:Gen Z Hates Diet Sodas, But Loves Them With Zero Sugar Branding(抜粋)

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