大規模な冬の嵐が米国の東海岸にも達し、空の便が多数欠航、数十万世帯が停電に見舞われている。米気象予報センター(WPC)によると、ニューイングランド地方では最大18インチ(約45.7センチメートル)の積雪が予想され、ニューヨーク市でも最大1フィート(約30センチ)の雪が降る可能性がある。

フライト追跡サイト、フライトアウェアによると、24日から26日にかけて全米で1万6000便余りが欠航。25日だけで1万300便超となった。航空分析会社サイリウムによれば、1日の欠航数としては新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期以降で最多となる。

ニューヨーク時間25日午後12時36分(日本時間26日午前2時36分)時点で、全米で93万3000戸近くが停電しており、その大半がテネシー、ミズーリ、ルイジアナ各州に集中している。テキサス州や南部の一部では凍雨が降り、送電線が倒壊するほどの厚さの氷が形成された。

氷に覆われた送電線(25日、テネシー州ナッシュビル東部)

WPCの上級予報官ブライアン・ハーレー氏によると、今回の大規模な嵐は32州にまたがり、全米人口の約半数に影響を及ぼしている。「これほど広範囲を覆う嵐は5年ぶりだ」と述べた。

寒波、降雪、みぞれ、氷結の影響で、非常事態宣言や交通警報、航空便の欠航が相次ぎ、エネルギー市場も混乱している。エンキ・リサーチのチャック・ワトソン氏は、嵐による被害と経済的損失は最大で240億ドル(約3兆7300億円)に達すると試算している。

ニューヨーク州のホークル知事は「大雪と極めて厳しい寒さという、非常に危険な組み合わせだ」と警鐘を鳴らした。州職員に対し26日の在宅勤務を許可したという。

ニューヨーク州都市交通局(MTA)は25、26両日の不要不急の移動を控えるよう呼びかけており、地下鉄、バス、鉄道の運行に影響が出る恐れがあると警告した。

ニューヨーク市当局は、市内の公立学校に通う約50万人の生徒について、26日はリモートで授業すると発表した。

首都ワシントンの連邦政府機関は26日に閉鎖される。ハーレー氏によれば、ワシントンでは1989年以来初となる7日間連続の氷点下が続く見込みだ。

嵐が通過した後も厳しい寒さは続き、26日夜にはワシントンで最低気温がマイナス15度、27日にはニューヨークで同マイナス13度に達すると予想されている。

原題:US Winter Storm Prompts Power Grid Emergencies, Travel Chaos (2)(抜粋)

US Winter Storm Triggers Most Flight Cancellations Since Covid

Power Outages Cascade as Big Winter Storm Reaches US East Coast

--取材協力:Ruth Liao、Allyson Versprille、Julian Hast、Valentine Baldassari.

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