(ブルームバーグ):トランプ米大統領が世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で、グリーンランドを巡って取ったアプローチは「効果的」で、迅速な決着につながったと、米投資銀行スティーフル・ファイナンシャルのロン・クルシェフスキー最高経営責任者(CEO)は評価した。
クルシェフスキー氏は22日、ダボスでブルームバーグテレビジョンとのインタビューに応じ、「トランプ氏のやり方は、率直に言って多くの点で効果的だ」と述べた。米ミズーリ州セントルイスに本社を置くスティーフルの会長でもある同氏は、前日に行われたトランプ氏の演説に出席していた。トランプ氏は演説で、米国がグリーンランドを掌握すべきだと改めて要求した。
「私はその場で、『トランプ氏はまず強烈な発言を投げつけ、誰もがそれに過剰反応するだろう』と考えていた。その後で『では、どうしたいのか』と言い出すはずだと思っていた」とクルシェフスキー氏は語った。
トランプ氏は武力行使によるグリーンランド取得は否定したものの、グリーンランドを巡る同氏の要求は米国とカナダ、欧州連合(EU)から成る歴史的な大西洋同盟を揺るがした。トランプ氏は22日の演説から数時間後、グリーンランドを巡り「将来の合意の枠組み」に達したとSNSで表明。欧州8カ国に対して2月1日から予定していた関税の発動を見送る考えを示した。
ダボス会議の参加者は、こうした手法をトランプ氏の著書「Trump: The Art of the Deal」(邦題:「トランプ自伝 アメリカを変える男」)で描かれたディール(取引)戦術として受け止めるべきだとクルシェフスキー氏は指摘した。
その上で、「トランプ氏がいわゆるダボス外交を実践しないことに、驚いている人がいるだろうか」と問いかけ、「通常では20回の演説や、場合によっては10回の晩餐会を重ねても、伝えたいメッセージの10分の1を伝えるのがやっとだ。彼はそれを昨日1時間でやってのけた。まさにトランプ流だ。私は『この問題は数日で解決する』と思っていたが、実際には数時間で解決した」と続けた。
クルシェフスキー氏の指揮の下、スティーフルは事業を拡大し、ニューヨークを拠点としない投資銀行・証券会社として米最大級の規模に成長した。同社の株価は過去10年に500%近く上昇し、24銘柄で構成されるKBW銀行株指数を上回っている。
原題:Stifel CEO Praises Trump’s Style as Effective, ‘Art of the Deal’(抜粋)
--取材協力:Lisa Abramowicz、Annmarie Hordern、Jonathan Ferro.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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