(ブルームバーグ):米サウスカロライナ州で今週も、はしか患者が報告され、テキサス州で始まった米国内のはしか流行は2年目に入った。国際基準では流行が長期化した場合、米国ははしか排除国の地位を失う恐れがある。
サウスカロライナ州は20日、新たに88件の確定症例を報告した。これにより、昨年10月に流行が始まって以来の累計は646件となった。
テキサス州ではしか流行が始まってから20日で1年を迎えた。同州では計750人以上が感染し、ワクチン未接種の子ども2人が死亡した。同州の流行は、米国全体の症例数を34年ぶりの高水準に押し上げる一因となった。
国際基準では、同一のはしかウイルス株による国内での感染連鎖が12カ月以上持続した場合、排除状態が失われたと判断され得る。米州保健機関(PAHO)のはしか排除状況評価小委員会は今月16日、メキシコと米国の排除状況を検証するため4月13日に緊急会合を開くと決定した。
米国は大規模な予防接種の取り組みにより、2000年にはしか排除国としての認定を受けた。2025年に確認されたテキサス州のウイルス株が現在も伝播しているかは不明だが、現在の米公衆衛生対策がウイルスを十分制御できないとPAHOが判断した場合、米国は同認定を失う可能性がある。
米疾病対策センター(CDC)は4月13日の会合に先立ち、感染経路を特定するため、全米の州と連携してゲノム解析データの収集を進めていると、CDC当局者が20日の記者会見で明らかにした。
CDCのエイブラハム副局長代行は同会見で、米国は現時点で排除認定を維持していると述べた。また、CDCはサウスカロライナ州に支援を派遣しておらず、同州から追加支援の要請も受けていないと説明した。
はしか排除の認定は形式的な位置付けにすぎないが、これを失うことは、ウイルスの感染拡大のリスクが高まったことを意味する。
昨年、CDCは44州で計2242件のはしか確定症例を確認した。テキサス州の流行は他の3州にも広がったが、8月に終息宣言が出された。その数カ月後、サウスカロライナ州に加え、ユタ州とアリゾナ州の州境地域で新たな流行が発生した。
今年に入り、1月13日までに9州で171件の症例が報告されており、その大半はサウスカロライナ州の症例だ。同州では、複数の小中高校や食料品店で感染リスクにさらされたとして、計538人が隔離措置を受けている。
感染症専門家で元CDC職員のデメトリ・ダスカラキス氏は20日の記者会見で「この流行が終息したと言える段階には、まだほど遠い」と述べた。
原題:South Carolina Measles Cases Push US Toward Losing Status (1)(抜粋)
--取材協力:Nyah Phengsitthy.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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