米格付け会社S&Pグローバル・レーティングスは、高市早苗首相が掲げた時限的な食料品の消費税減税について、日本の歳入を減少させ、長期的な財政の悪化につながる可能性があるとの見方を示した。

同社のソブリン格付け担当ディレクター、レイン・イン氏(シンガポール在勤)は21日、ブルームバーグに対し電子メールで声明を寄せ、「一部の消費税品目に対する減税のリスクは、一時的な打撃にとどまらず、持続的に政府歳入を押し下げる点にある」と指摘した。

「歳出項目が構造的に拡大する中、経済成長や歳入の伸びが鈍化すれば、政府の財政状況は一段と悪化する」と記した。

同社は格付け変更の可能性について言及を控えたものの、この見解は主要国で最大規模の政府債務を抱える日本に対する懸念を強めていることを示唆している。

高市首相は19日、2月8日投開票の衆院選で自民党が勝利すれば、2年間にわたり食料品にかかる消費税をゼロにする考えを表明した。歴代政権が消費税率を引き上げることに苦慮してきた経緯から、アナリストの間では、時限的な措置にとどまるかどうか懐疑的な見方が出ている。

日本の債券相場の下落は世界の金融市場にも波及した。ベッセント米財務長官は20日、日本国債の売りが進む中で片山さつき財務相と協議したことを明らかにした。

片山氏は同日、訪問先のスイスのダボスで行われたブルームバーグとのインタビューで、日本の財政状況の改善を理由に投資家は過度に懸念するべきではないとし、市場に冷静な対応を呼び掛けた。

片山氏の発言を受け、2007年の発行以来の最高水準に達していた日本の40年債利回りは21日午前に低下した。

原題:S&P Sees Risk of Japan’s Sales Tax Cut Worsening Fiscal Position(抜粋)

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