(ブルームバーグ):米国がベネズエラに対する圧力を強め経済関係強化を図る中、ベネズエラに権益を持つ中国の国有石油大手は自国政府に対し、投資保護に向けた指針を求めている。
事情に詳しい複数の関係者によると、中国石油天然ガス集団(CNPC)を中心とする国有企業は今週、政府機関に懸念を伝え、当局者に助言を求めた。政府の外交戦略と足並みをそろえ、世界最大級の原油埋蔵量を誇るベネズエラでの既存権益を維持する狙いだ。協議が非公開だとして関係者は匿名を条件に述べた。
関係者によれば、各社は米国によるベネズエラのマドゥロ大統領拘束以前から動向を注視しており、現地情勢の独自評価も進めている。中国政府高官も事態の精査に乗り出しており、企業のエクスポージャーに関する把握を急いでいる。投資価値がゼロになる最悪のケースを含め、複数のシナリオを想定しているという。
政府系企業が当局と緊密に連携するのは通例だが、今回の緊急協議は中国石油大手にとっての重要性を浮き彫りにしている。関係者によると、米国の急襲に不意を突かれた中国側は当面の影響のほか、長期的な見通しについても懸念しているという。
中国企業は過去数十年にわたり、巨大経済圏構想「一帯一路」などを通じて中南米での存在感を高めてきた。友好国が乏しいベネズエラは莫大(ばくだい)な石油資源を背景に中国から多額の支援を享受してきた経緯がある。
中国がインフラと石油プロジェクトへの資金供与を開始したのは2007年。公式データによると、中国政府は15年までに国有銀行を通じ、石油を担保とした融資で600億ドル(約9兆4000億円)超を貸し付けたと推定されている。
米国の制裁強化に伴い、中国はベネズエラ産原油の最大の買い手となり、最大の債権者にもなった。ペトロチャイナ(中国石油)の親会社であるCNPCや中国海洋石油(CNOOC)などの国有石油大手は油田地帯オリノコ・ベルトなどで石油・ガス開発を手がけるほか、製油・石油化学施設にも投資している。
原題:China’s Top Oil Firms Turn to Beijing For Guidance on Venezuela(抜粋)
--取材協力:Kathy Chen.
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