米中の“取引”に発展する可能性も…アメリカは「日本も台湾も守らない」?

出水麻衣キャスター:
ベネズエラのマドゥロ大統領を拘束するとき、アメリカのタスクフォースの皆さんは入念に準備していたので、この作戦は結構前から考えられていたのではないかなと思います。

グリーンランドをめぐるアメリカの作戦は、前進してると捉えていいのでしょうか。

明海大学・小谷哲男教授:
アメリカが12月に国家安全保障戦略というのを発表しました。ベネズエラの問題も含めて、中南米の話は書いてありますが、グリーンランドの話は一切書いていません。

トランプ政権というよりは、トランプ大統領・個人の思い入れが強いものなので、今の段階で米軍が力づくでグリーンランドを取るような作戦を計画しているとは、とても思えません。ただ、大統領がやれと言えば、そうせざるを得ないというのが今の段階ではないかなと思います。

井上キャスター: 
例えばアメリカが西半球を支配下に置いた場合、中国が台湾などに攻め込むことについて「何も言わないから、アメリカと中国でそれぞれ分け合おう」という話になっていきかねないわけですか。

明海大学・小谷哲男教授:
今回アメリカがベネズエラに攻め込んだ背景には、ベネズエラが中国に大量に石油を売っている、あるいは中国の投資を受け入れていることがあります。つまり、アメリカは中国の影響力を西半球から排除したい。グリーンランドを購入するのもそのためです。

「中国が西半球から出ていってくれれば、逆にアメリカはアジアの問題には手を出しませんよ」という“ディール”(取引)が米中の間で出来上がる可能性はあります。

そうなると、アメリカは台湾をもう守らない、日本も守らないという状況が生まれるかもしれません。

トランプ大統領も「G2」と言っていますが、米中がお互いの勢力圏を認め合う、あるいは縄張りを認め合うということで、「中国はアジア」「アメリカは西半球」で、お互い手を出さないというディールが成立してもおかしくないと思います。