6日の日本市場は株式が続伸し、日経平均株価は終値ベースの最高値を約2カ月ぶりに更新した。金利低下観測や企業業績の拡大見通しから米国株が上昇したことが追い風となった。債券は超長期債を中心に下落。円相場は対ドルで売り先行後、156円台前半に戻した。

主力株への買いが相場をけん引し、東証株価指数(TOPIX)も連日で最高値を付けた。5日に発表された昨年12月の米ISM製造業総合景況指数は2024年10月以来の低水準となり、株式市場で米追加利下げを支援する材料としてポジティブに受け止められた。

ベネズエラ情勢を巡っては、地政学リスクの他地域への波及といった影響は今のところ限られている。ロドリゲス暫定大統領が米国に融和姿勢を示していることは安心材料との指摘もある。

野村アセットマネジメントの石黒英之チーフ・ストラテジストは、日本株は最高値圏にあっても株価収益率(PER)は米国株と比べてまだ低く、海外投資家の買い意欲はかなり強いと指摘。「新年で個人投資家による少額投資非課税制度(新NISA)の成長枠を使った買いが入りやすい」ことも、需給面で日本株の追い風だと述べた。

この日行われた10年利付国債入札は利回りの高さから波乱なく消化され、応札倍率は過去12カ月平均とほぼ同水準だった。

株式

株式は銀行や電機、商社といった業種の主力株の強さが目立ち、TOPIX構成銘柄の8割超が上昇した。

野村アセットの石黒氏は、米国ではS&P500種株価指数を構成する、巨大テックなど「マグニフィセント・セブン」以外の493銘柄で関税影響の剝落などによる業績拡大への期待が高まっていると指摘。投資家のリスク選好の流れは強まっており、日本株も堅調が続くと話した。

フィリップ証券の笹木和弘リサーチ部長は、日本銀行の植田和男総裁が前日に利上げ路線の継続姿勢を改めて示したことが金融株の追い風になっていると言う。また、米国がベネズエラの石油産業を再び活性化させるとの観測から、石油・エネルギー関連株も上昇していると述べた。

ベネズエラ情勢について、楽天証券経済研究所の土信田雅之シニアマーケットアナリストは、今後は中国やロシア、インドなどの動きが焦点になり、先行きの展開次第では地政学リスクとして意識される場面が出てもおかしくないとの見方を示した。

個別では久光製薬が経営陣による買収(MBO)で非公開化する方針を固めたとのブルームバーグ報道を受け、同社株はストップ高水準まで買われた。

債券

債券相場は超長期債を中心に下落。日銀の利上げ継続や財政拡張懸念を背景に金利先高観から売りが優勢だった。新発20年債利回りは1999年以来の高水準を、新発30年債利回りは過去最高をそれぞれ更新した。

東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、超長期債は前日に続き特に材料がない中で売られたと指摘。「足元の投資環境は良くないと多くの投資家が感じており、今年度中に保有債券を処理しておきたい投資家の売りが出たのだろう」と語る。

10年債入札の応札倍率は3.3倍と前回(3.59倍)を下回ったが、過去12カ月平均(3.24倍)とほぼ同水準だった。最低落札価格は99円99銭とほぼ市場予想(100円00銭)並み。大きいと不調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)は5銭で、前回(4銭)をやや上回った。

SMBC日興証券の奥村任シニア金利ストラテジストは「金利の上昇でそれなりに需要があり、それほど悪い結果ではなかった」と語る。その上で、入札後に長期金利(新発10年債利回り)が上昇に転じたことについては「日銀のターミナルレート(利上げ到達点)を巡る不透明感により金利先高観が根強く、金利を押し下げるほどの需要は発生しにくい」と述べた。

新発国債利回り(午後3時時点)

為替

外国為替市場の円相場は対ドルで朝方の下げが維持できず、156円台前半に戻した。

あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジストは、NISA絡みや仲値に向けた実需の円売りへの期待で156円台後半までドル高・円安に振れたが、ドル買いは続かず「材料待ちの状況となっている」と述べた。週内に雇用統計などの米経済統計の発表を控えて「積極的に円を買う材料も目先はない」としている。

--取材協力:アリス・フレンチ.

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