(ブルームバーグ):イーロン・マスク氏の人工知能(AI)新興企業xAIは、米テネシー州メンフィスにある大規模データセンター群の拡張を計画し、同地域で3棟目の建物を取得した。これにより、同社のAI向け計算能力は約2ギガワット(GW)分に達する見通しだと、マスク氏が30日にXへの投稿で明らかにした。
マスク氏はメンフィスに「コロッサス」と呼ばれるデータセンターをすでに設けており、現在は近隣で2拠点目となる「コロッサス2」を建設している。今回言及した新たな建物は、ミシシッピ州サウスヘイブンに位置し、コロッサス2の施設に隣接していると、テクノロジーニュースサイトのジ・インフォメーションが不動産記録とプロジェクトに詳しい関係者の話として30日報じていた。
マスク氏は同日午後の投稿で、「xAIは『MACROHARDRR』と呼ばれる3つ目の建物を購入した」とし、「学習計算能力はほぼ2GWになる」と説明。1GWは、米国の一般家庭約75万世帯に電力を供給できる規模に相当する。
マスク氏は、AI学習向けとして世界最大のデータセンターを建設する計画を公に語ってきた。今年に入り、コロッサス2が最終的に米エヌビディアの半導体55万個を備える見通しだと投稿しており、コストは数百億ドル規模になる。
xAIは2025年に野心的なプロジェクトの資金調達に向けて積極的に動いた。コロッサス2向けにエヌビディア半導体を購入する目的も含め、負債と株式で200億ドル(約3兆1300億円)を調達する協議を進めていると、ブルームバーグ・ニュースは報じていた。
xAIは、インフォメーションの報道に関するコメント要請に応じなかった。
原題:Musk’s xAI Buys Building to Expand ‘Colossus’ Data Center (1)(抜粋)
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