(ブルームバーグ):30日朝の外国為替市場で、円は対ドルで156円前後と前日からほぼ横ばいで推移している。日本銀行の追加利上げ期待と財政拡大への懸念が交錯する中、東京市場は年内最後の取引で薄商いとなり、相場は上下に振れやすい状況だ。
日銀の追加利上げへの期待は残るが、スワップ市場が織り込む次回利上げ時期は2026年後半にとどまっている。ドル指数、円相場とも横ばい圏で推移している。
野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは、投資家も減っている上「年末年始に向けたポジション調整の影響もあってドル・円の上値は重い」と指摘し、156円前後で方向感の乏しい展開を見込む。
ただ、ウクライナ情勢を巡る和平交渉が長期化する兆しがある。ベネズエラ情勢なども含む突発的なヘッドラインが出て地政学リスクが再燃する可能性はある。
年末で実需の取引が細り、投資家のリバランスや持ち高調整が相場を動かしやすい。円安局面では通貨当局の口先介入や、上昇基調にある国内長期金利の動向が意識されそうだ。

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2025 Bloomberg L.P.