エジプトの富豪サウィリス家の一員が共同で設立した投資会社HOFキャピタルと、ブルーファイブ・キャピタルが、独ポルシェが保有するスーパーカーブランド「ブガッティ」の合弁会社持ち分の取得に向けて協議を進めている。事情に詳しい関係者が明らかにした。

HOFキャピタルとブルーファイブは、ポルシェとクロアチアのリマック・グループが共同出資する合弁会社ブガッティ・リマックのポルシェ持ち分の取得を検討しているという。協議には、HOFキャピタルなどの投資家が、リマック・グループ自体におけるポルシェの保有株を買い取る可能性も含まれている。

関係者によると、取引規模は10億ユーロ(約1800億円)を超える可能性がある。HOFキャピタルがリマック・グループの事業拡大を支援するため新たな資金を提供する案も検討されているという。部外秘情報だとして関係者は匿名を条件に話した。

ブルーファイブ・キャピタルは、インベストコープ元幹部のハゼム・ベン・ガセム氏が率いるプライベートエクイティー(PE、未公開株投資)会社。HOFキャピタルは、富豪ナギブ・サウィリス氏の息子オンシ・サウィリス氏が共同で設立した。同氏はエジプト建設業界の大物、故オンシ・サウィリス氏の孫にあたる。

ブガッティ・リマックは2021年にブガッティブランドを取得し、現在はリマック・グループが経営権を握っている。関係者によると、取引は早ければ数週間以内に合意に達する可能性があるが、具体的な取引の構造はまだ調整中で変更される可能性もある。

リマックの広報担当者は、ブガッティ・リマックの将来的な所有構造についてポルシェと協議しているとし、協議が進行中のため現時点で詳細にはコメントできないと述べた。ポルシェ、HOFキャピタル、ブルーファイブの各社広報担当者はコメントを控えた。

原題:Porsche’s Bugatti Stake Eyed by Sawiris Scion, BlueFive Capital(抜粋)

--取材協力:Monica Raymunt.

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