29日の欧州債券市場は買いが先行した。クリスマスの祝日を経て市場が取引を再開する中、イタリア債が上昇をけん引した。

ドイツ10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い2.83%と、12月8日以来の低水準まで下落した。ドイツ債は同等の金利スワップよりも良好なパフォーマンスを示した。イタリア10年債は5bp下がり3.50%となった。

市場は、オランダ年金基金の移行計画が、基金の膨大なスワップポジションに影響を与えるとして注目している。

欧州株は、ウクライナを巡る停戦合意の可能性を巡る交渉に投資家が注視する中、過去最高値を更新した。

ストックス欧州600指数は、0.1%上昇し取引を終えた。不動産株と通信株の上昇が相場をけん引した。鉱業株は、銅価格が一時最高値を付けたことを背景に上昇したものの、その後の金属価格下落に伴い、上げ幅を縮小した。

ゴールドマン・サックスの欧州防衛関連株バスケットは、トランプ米大統領がウクライナのゼレンスキー大統領との28日の会談で「多くの進展があった」と述べたことを受け、1.1%下落した。米ホワイトハウスは、29日に行われたロシアのプーチン大統領とトランプ氏との電話会談について「前向きだった」としている。

12月29日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:European Stocks Hover at Record High With Ukraine Talks in Focus、Bond Gains Led by Italian Government Debt: End-of-Day Curves(抜粋)

--取材協力:Sagarika Jaisinghani.

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2025 Bloomberg L.P.