片山さつき金融担当相は22日のブルームバーグの単独インタビューで、地域経済の行方は地方銀行など地域金融機関が握っているとして、原資となる預金獲得競争が厳しくなる中でも、積極的な貸し出しを見据えた対応を促した。

片山氏にとって地域金融は肝いりの分野だ。同氏は「地域力で稼ぐ日本にするために、稼げる部分に積極的に資金提供ができる立派な地域金融機関がなければいけない」と指摘した。「生きた貸し出し」を行わなければ「地域に未来がなくなってしまう。そこはすごく大きな差がつく」との危機感も示した。

人口減少と後継者不足で地方の経済基盤は細りつつある。地銀や信用金庫などは地域経済の行方と命運を共にする面が大きい。日本銀行は19日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げ、金利のある世界が本格化した。銀行間の預金獲得競争が強まる一方、集めた資金を地域の成長にどう回すかが問われる。

片山さつき氏(22日)

金融庁は19日、地域金融機関の経営基盤強化策をまとめた「地域金融力強化プラン」を公表した。合併や統合にかかる費用の支援拡充などが柱の1つだ。申請期限を5年間延長した上で、交付額の上限を30億円から50億円に引き上げた。勘定系システムの共同化では最大15億円を補助する。

片山氏は政府から地銀の統合や再編などを強制することは「一切ない」とした。その上で「稼ぐためにはいいシステム投資がいる。合併を考えるのであれば、何か恩恵はないかという考え方だ」と支援策の狙いを説明した。サイバー攻撃の高度化やマネーロンダリング(資金洗浄)対策などでシステム投資負担が増大していることが背景にある。

金利のある世界では、安定的な預金確保が銀行経営の生命線となる。ただ、デジタル化の急速な進展でインターネット銀行や通信会社など異業種の銀行参入が進み、地域金融機関の競争環境はより厳しさを増している。

片山氏は、強化プランを踏まえてそれぞれの地銀がどのような対応を取るのかによって「地域の経済的な命運もある程度かかっている」と語った。

--取材協力:横山恵利香、堤健太郎.

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