JPモルガン・チェースは、機関投資家向けの暗号資産(仮想通貨)取引の提供を検討している。世界の大手銀行各社が、この資産クラスへの関与を深めている。

事情に詳しい関係者によると、JPモルガンは暗号資産分野での存在感を増すため、市場部門が提供できる商品やサービスを評価中だ。現物取引やデリバティブ取引が含まれる可能性があるという。

この取り組みはまだ初期段階だが、米国のデジタル資産関連の規制環境の変化を受け、顧客からの関心が高まっていることに対応したものだ。同関係者は、具体的な計画は、特定の商品に対する十分な需要があるかどうか、リスクと機会の評価、規制の観点から実現可能性次第だと述べた。

JPモルガン広報はコメントを控えた。

JPモルガンはブロックチェーン分野で非常に積極的に動いてきた。暗号通貨取引への参入は、2期目のトランプ米政権発足後、銀行がデジタル資産に積極的に関心を持ち始めた流れの一環だ。トランプ政権は、暗号通貨に前向きな規制当局者を任命し、新しいステーブルコインに関する法案も可決した。12月、米通貨監督庁は、米国の銀行が暗号通貨の仲介業者としての役割を担う可能性があるとする指針を発表した。

こうした規制の変化により、長年の制約が緩和され始め、銀行が仲介業者として活動する道が開かれた。

JPモルガンは最近、暗号資産投資会社ギャラクシー・デジタル・ホールディングス向けにソラナブロックチェーン上で短期債券の発行・流通・決済を手配した。機関投資家顧客が保有するビットコインとイーサを、融資担保として利用できるようにすることも計画している。

スタンダードチャータードは今年、英国支店を通じて機関投資家向けビットコイン・イーサ現物取引サービスを始めた。イタリア最大の銀行グループ、インテサ・サンパオロは、自社デジタル資産取引デスクを通じて約100万ユーロ(約1億8500万円)相当のビットコインを初めて購入した。

ゴールドマン・サックス・グループは数年前から、暗号資産デリバティブ取引部門を運営しており、世界最大の資産運用会社ブラックロックは2024年に始めたビットコイン上場投資信託(ETF)で680億ドルを集めている。

ビットコインは、10月初旬に過去最高値の12万6251ドルとなってから約29%下落し、年末は不安定な値動きをしている。ニューヨーク時間22日朝は、一時約9万0128ドルで取引されていた。

原題:JPMorgan Is Exploring Crypto Trading for Institutional Clients(抜粋)

--取材協力:Sidhartha Shukla.

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