(ブルームバーグ):米国際貿易裁判所は15日、トランプ大統領が1977年国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき日本など広範な貿易相手に関税を課したのが合憲かどうか争われている訴訟で、連邦最高裁が判断するまでの間、関税額の確定手続きを停止するよう求めた企業側の申し立てを退けた。
国際貿易裁判所の3人の判事は、即時の差し止め命令は不要との判断を示した。最高裁がトランプ政権に不利な判断を下した場合でも、政権が関税額の再計算や輸入業者への返金を妨げないと表明していることを踏まえた。
企業側は、関税額の確定手続きが完了してしまうと将来的に返金を受ける資格が曖昧になり、その手続きも不透明だと主張していた。
トランプ政権による関税措置の合法性を巡っては、数百の企業がニューヨーク市を拠点とする国際貿易裁判所に提訴しており、IEEPAを根拠に大統領が関税を課す権限があるかどうかを争っている。大統領にその権限がなかったと最高裁が判断すれば、企業は確実に払い戻しを受けられるよう目指している。
下級審の国際貿易裁判所と連邦特別行政高裁では、政権に不利な判断が下されているものの、関税措置自体の執行は現在も継続が認められている。最高裁は11月に口頭弁論を終えたが、現在4週間の休廷期間に入っており、判決は早くとも来年1月以降になる公算が大きい。
最近の裁判資料によれば、政府はトランプ政権の関税措置によりこれまでに30万1000余りの輸入業者から総額1290億ドル(約20兆円)超を徴収していると説明している。
国際貿易裁判所は、関税再計算および差額の返金命令には反対しないという政府のこれまでの保証が信頼に足るとし、最高裁で敗訴した場合に政府が方針を転換し返金を拒否することは許されないと指摘。関税額の確定手続きによって「原告側が回復不能な損害を被る恐れはないと認める」と結論づけた。
関税額の確定手続きを担当する米税関・国境警備局(CBP)の報道官と、企業側の弁護士にコメントを要請したが、これまでのところいずれも返答が得られていない。
原題:US Trade Court Won’t Pause Customs Process Amid Tariff Fight (1)(抜粋)
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