米10年国債利回りが5週連続で小幅な値動きにとどまる見通しだ。過去20年で最長の停滞局面に並ぶ。

2006年以降、同利回りの週間変動幅の中央値は16ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)だが、直近5週間は10bp未満。こうした膠着(こうちゃく)は20年以降で最長となる。米金融政策の安定期待が背景にあるが、過去にはレンジ縮小後に債券売りを招いた例があり、市場関係者の警戒を誘っている。

 

BMOキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、イアン・リンジェン氏はリポートで、米10年国債利回りが12月中旬以降、4.1-4.2%の狭いレンジにとどまっており、12月の米雇用統計や司法省のパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長に対する刑事捜査、イランへの米軍事行動の可能性といったショックを乗り越えてきたと指摘。「投資家は10年国債利回りを4.25%または4.05%に振る材料を模索しているが、歴史的に見て、このような狭いレンジが崩れる際には債券相場が弱気になる傾向がある」と分析した。

2020年9-10月には、米10年国債利回りが6週間にわたり0.64-0.8%の変動幅で推移。その後、新型コロナウイルスワクチンの普及による景気回復期待や連邦政府によるインフラ投資計画を背景に利回りが4カ月で2倍以上に急上昇した。

RJオブライエン・アンド・アソシエーツのデリバティブ(金融派生商品)ブローカー、アレックス・マンザラ氏は「原油や株式、貴金属の値動きは激しいが、金利先物はロックダウン状態にある」と述べた。

米利上げ局面だった23年には、1年先の金利先物を用いたストラドル戦略では約100bpの変動幅を織り込んでいたが、現在はその半分程度にとどまっている。

原題:The US Treasury Market’s Inertia Is Nearing Historic Levels(抜粋)

--取材協力:Ye Xie.

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.