米ボストン連銀のコリンズ総裁は、先週の連邦公開市場委員会(FOMC)では利下げを支持したものの、その決定は「際どい判断」だったと述べた。インフレの高止まりに対する懸念が依然としてあるためだという。

「11月の時点で私の分析では政策金利を据え置く方向に傾いていたが、12月の会合までに入手可能となった情報にはリスクバランスがやや変化したことが示唆された」と、コリンズ氏は15日、リンクトインに投稿した。

「インフレがさらに顕著に上昇するというシナリオは、やや可能性が低くなった」と同総裁は指摘。「長期的なインフレ期待を示す一部指標の低下と、実効関税率の低下を示唆する最近の通商政策変更、労働市場の軟化を反映している」と説明した。

コリンズ総裁はその上で「5年近く続いている高インフレを踏まえ、インフレの持続性については引き続き懸念している」と述べた。

2025年のFOMCで投票権を持つコリンズ総裁は、今年実施された3回の利下げをすべて支持した。最近のFOMC後に発表された声明に、2024年12月の声明と同じ文言が含まれていたことが重要だと指摘した。FOMCは同会合を最後に利下げを休止した。政策当局者は追加利下げの前にインフレの方向性について認識をより明確にする必要があると、コリンズ総裁は述べた。

ボストン連銀総裁は来年のFOMCで議決権を持たない。

原題:Fed’s Collins Says Cut Was Close Call, Balance of Risks Shifted(抜粋)

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