スイスの製薬会社ロシュ・ホールディングは、乳がんが浸潤性の再発を起こすリスクを治験薬が低下させたと明らかにした。この治験薬が新たな大ヒット商品になる可能性を示している。

ロシュが10日発表したところによると、乳がんの手術を受けた後でこの経口治験薬「ギレデストラント」の投与を治療に加えられた患者は、既存の治療法のみの患者に比べ、再発せずに生存している確率が30%高かった。

データは同社が11月に公表した内容を踏まえた、後期臨床試験の中間解析に基づくという。

この発表で、ロシュの株価は朝方の下げから切り返し、一時3.8%高まで買われた。150億ドル(約2兆3500億円)規模に上るとみられる一般的な乳がんの治療薬分野では、1日1回の摂取で済むような簡単で有効な錠剤の開発を巡って、同社は英アストラゼネカと競争している。

「今回のデータは、ギレデストラントが内分泌療法の新基準になり得ることを示している」と、ロシュのリーヴァイ・ギャラウェイ最高医療責任者(CMO)はデータ公表に先立つインタビューで述べた。

ロシュの株価は年初来で約26%上昇しているが、競合のアストラゼネカはそれを上回る。アストラは競合薬の治験結果について来年発表する予定。

ロシュの治験対象は、エストロゲンを主因とした乳がんの患者で、投与から3年後に浸潤がんの再発がなく生存していた患者は92%に上った。投与されなかった患者群は90%弱だった。

ロシュはまた、一部の競合薬に比べて外見上の副作用も見られないとし、長期間にわたって服用しやすい可能性があると指摘した。

原題:Roche Breast Cancer Pill Cuts Risk of Return by 30% in Study (1)(抜粋)

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