CMEグループが運営する米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で先月、10時間超にわたる障害が発生した原因は、サイラスワンが所有するデータセンターでの人的ミスだった。

KKRとグローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ(GIP)の傘下にあるサイラスワンの広報担当者は6日、ブルームバーグ・ニュースに宛てた声明で、イリノイ州オーロラにある施設で、現場スタッフと契約業者が気温が氷点下になる前に冷却塔の水抜きを行う作業で所定の手順に従わなかったと述べた。その結果、冷却システムに過剰な負荷がかかり、温度が上昇したという。

このデータセンターは、世界最大級のデリバティブ取引所であるCMEの中枢機能を担う。CMEは世界の株式や通貨、債券、商品市場で日々数兆ドルの取引を処理している。シカゴから約50マイル(約80キロ)離れた同施設で11月28日に発生したトラブルは、東京からロンドンまでさまざまな市場を混乱させ、金や原油、金利などあらゆる商品を取引停止に追い込んだ。

サイラスワンは「冷却システムの復旧に向けて幅広く断固とした措置を講じた」と説明。一方、CMEは別の声明で、同データセンターの「初期の対応が問題をさらに悪化させ、最終的に多くの冷却装置の機能不全につながった」と指摘した。

今回の障害は、同データセンターに対するCMEの依存に伴うリスクを浮き彫りにした。CMEは2016年にこの施設をサイラスワンに売却し、15年契約でリースバックしている。

同社は再発防止に向け、現場のエンジニア増員など寒い時期の手順を見直すとともに、インフラ強化を段階的に進め、スタッフの訓練も拡充していくと表明した。

AIデータセンターブームに多額の資金を投じてきた投資家にとって、今回の障害は警鐘となり、こうした施設のリース契約が実際には解約可能であることを改めて示した。データセンターのリース契約には、障害が繰り返されれば解約できる条項が盛り込まれている場合が多い。

原題:CME Data Center Outage Caused by Human Error, CyrusOne Says (1)(抜粋)

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