(ブルームバーグ):米最大の銀行JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は6日、欧州の官僚主義が遅延をもたらしていると指摘し、「弱い」欧州は米国にとって大きな経済リスクになると警告した。
カリフォルニア州で開かれた「レーガン国防フォーラム」に参加したダイモン氏は、「欧州には深刻な問題がある。社会的セーフティーネットには優れた点もあるが、企業を追い出し、投資を追い出し、イノベーションを追い出してしまった」と述べ、欧州が抱える構造的課題を説明した。
同氏は課題を認識している欧州のリーダーもいると称賛しつつ、政治は「本当に難しい」と警鐘を鳴らした。
ダイモン氏は、長年にわたり欧州の分断リスクが世界が直面する主要課題の一つだと訴えてきた。今年公表した株主向け書簡でも、欧州には「解決すべき幾つかの深刻な問題」があると強調している。
同氏は「もし欧州が分裂すれば、米国第一はもはや成り立たなくなる」と主張し、「欧州はあらゆる面で主要な同盟国であり、共有する価値観も極めて重要だ。そのため、その影響は他のどの国よりも米国にとって大きな打撃になる」と分析。
米国は支援すべきだと呼びかけ、「欧州を強くするためには長期的な戦略が必要だ」とした上で、「弱い欧州は米国にとって不利益」だと語った。
原題:JPMorgan CEO Jamie Dimon Says Europe Has a ‘Real Problem’(抜粋)
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