ウクライナ侵攻を続けるロシアのプーチン大統領が4年ぶりにインドを訪問しました。両国は、アメリカからの圧力が強まるなかで友好国としての結束を誇示し、防衛やエネルギーなど幅広い分野で連携を強化する狙いです。

プーチン大統領は日本時間の4日午後10時半ごろ、インドの首都ニューデリーの空港に到着し、出迎えたモディ首相と笑顔で抱擁を交わし、親密ぶりをアピールしました。

プーチン大統領のインド訪問は4年ぶりで、5日に首脳会談が行われます。

インドメディアなどによりますと、両首脳は防衛やエネルギー分野での連携強化のほか、貿易の拡大についても議論する見通しだということです。

また、関税や制裁を武器にウクライナの和平に向けて圧力を強めるアメリカへの対応も焦点になるとみられ、プーチン大統領はモディ首相にロシア産石油の購入を継続するよう働きかけるものとみられます。

ただ、インドはアメリカとの貿易交渉が続いていて、トランプ氏が反発する可能性もあります。

一方、インドに駐在するイギリス・ドイツ・フランスの3か国の大使はプーチン氏の訪問に先立ち、インドメディアに連名で寄稿し、ウクライナ侵攻を続けるロシアを非難しました。

これに対し、インド外務省は「第三国との関係について公に口を挟むことは外交慣行として容認できない」と批判しています。