(ブルームバーグ):カナダ産原油の価格が下落基調を強めている。世界的な原油市場が既に供給過多となる中、アルバータ州の生産量が急増しているためで、米国産原油に対するディスカウント幅が3月以来の大きさとなった。
仲介業者のモダン・コモディティーズが発表したデータによると、アルバータ州の重質原油の価格指標であるウェスタン・カナディアン・セレクト(WCS)1月渡しのウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)に対するディスカウント幅は約13ドルとなった。トランプ政権がカナダ産原油に一時的に10%の関税を課した3月以降で最大となる。
リンク・データ・サービシズによると、米メキシコ湾岸でのカナダ産重質原油1月渡しもWTIより4.75ドル安い価格で取引され、約1年ぶりの大幅なディスカウント幅となっている。

カナダ産原油価格が下落している背景には国内での増産がある。主要な輸出パイプラインにおける輸送割当の再開は、オイルサンド生産設備における10月の定期的なメンテナンス終了後の生産急増を示唆している。
WTI先物は1バレル=60ドルを下回る水準に下落。世界市場では2020年以来となる本格的な供給過剰への警戒感が強まっており、カナダからの供給増がさらなる下落圧力となっている。
トランプ米大統領の関税が世界経済に重くのしかかり、中国は不動産市場と消費の低迷に苦しむ中、需要の伸びは鈍化している。
原題:Canadian Oil Tumbles to Weakest Since March Amid World Glut (3)(抜粋)
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