日本取引所グループ(JPX)がデリバティブ(金融派生商品)の相場操縦を防ぐために改正した売買審査指針の内容が分かった。売買数量だけで判断するのではなく、複数の価格帯に注文を積み重ねる「重層的」な形で発注されていないか監視するよう取引参加者に求めている。

国債先物を上場しているJPX傘下の大阪取引所の市場参加者に限定して配布された改正ガイドラインの資料をブルームバーグが入手した。

大阪取引所

同ガイドラインは、証券会社などが自ら日本国債の先物取引などをより効果的に監視できるよう審査基準を明確化したもの。複数の「取引形態」例と、どのような「観点」でそれらを審査すべきかが書かれている。改正版では、「重層的な発注形態」となっていないかの観点から売買審査を行うよう新たに求めた。

一部の表現も変更された。例えば、従来は取引時間中での「大口」の売買発注後にそれとは反対の注文を有利な形で約定させ、最初の「大口」注文を取り消すというような行為があるかを確認するよう促していたが、改正版では「多量」または「複数件」の注文という表現に変わった。

JPXの広報担当者はコメントを控えた。

今回の改正指針は、野村ホールディングス傘下の野村証券など主要証券で相次いだ国債先物の相場操縦問題を受けた対応。JPXと日本証券業協会は、証券取引等監視委員会の要請を踏まえ、再発防止に向けた対策を協議していた。

野村証券の相場操縦事案では、価格形成に影響を与える意図をもって、重層的な注文の発注と取り消しを行ったのかが論点となっていた。

国債先物取引における相場操縦と通常取引を明確に線引きすることは難しく、4年前にこの行為に関与したとされる野村証券の元トレーダーは潔白を主張している。一部の国債先物トレーダーはルールが不透明であることから誰でも違反と見なされて職を失うリスクがあると指摘している

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