米国株は3年連続で2桁上昇を記録し、バリュエーションが高水準に達した後、2026年に大幅な上昇を実現できる余地は限られると、バンク・オブ・アメリカ(BofA)はみている。

同行は、S&P500種株価指数が来年末、7100前後になると予測。これは2日終値を約4%上回る水準だ。過去2年にそれぞれ23%以上、上昇した同指数は今年、既に約16%上昇している。

米国株・クオンツ戦略責任者サビタ・スブラマニアン氏はリポートで、企業利益が来年は2桁の伸びを示す見通しだが、株価の「値上がりは鈍くなる」と予想した。

株式相場のけん引役が限られているほか、高いマルチプルが、2000年のドットコムバブル崩壊時と似ているものの、同じ運命をたどる方向にはないと指摘。ただ超大型株は、人工知能(AI)分野への多額の支出が収益に結びついておらず、「AIのエアポケット」に陥るリスクがあるとしている。

今回の慎重な見通しは、AIへの期待を巡る不安や、今後の米利下げ規模に関する不透明感に投資家が向き合う中で示された。S&P500種は10月下旬に付けた過去最高値から一時5%下落した後、11月最終週にかけて持ち直した。今後1年の予想利益に基づく株価収益率(PER)は22倍と、長期平均を19%上回る。

スブラマニアン氏は「流動性は現時点で極めて潤沢だが、今後の方向性は拡大ではなく縮小だ」とした。「自社株買いは減少し、設備投資が増加する」といった状況のほか、利下げは小幅にとどまり、景気が弱い場合に限り金融緩和が実施されると分析した。

同氏は強気シナリオも示した。企業業績が市場予想を大きく上回れば、S&P500種が8500に上昇するというものだ。予想通りなら2日終値から約24%上昇することになる。

一方、AIやマクロ経済のプラス要因が働かない場合の弱気シナリオでは、同指数が5500に下落するとした。

株式市場がバブルの可能性については、リスクを認めるものの、暴落には至らないとみている。2000年当時と比べると、投資家の株式配分は低く、利益の伸びが株価上昇を支えており、赤字企業など投機的な銘柄への投資意欲は過度に強くはないと論じた。

スブラマニアン氏は「現在と2000年では類似点より相違点の方が多いとわれわれはみている」と説明した。

原題:Bank of America Sees S&P 500’s Torrid Rally Fizzling Out in 2026(抜粋)

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