(ブルームバーグ):トランプ米大統領の側近や盟友は、トランプ氏がホワイトハウスの経済担当トップであるハセット国家経済会議(NEC)委員長を連邦準備制度理事会(FRB)次期議長に指名した場合、ベッセント財務長官をNEC委員長に据え、現職と兼務させる可能性について協議している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
トランプ氏はここ数日、ハセット氏を次期FRB議長に起用することを示唆している。ベッセント氏をNECトップに起用すれば、同氏がトランプ氏の経済政策全体を一元的に監督する体制が整うことになる。関係者は、いずれも最終決定前の動きを巡る情報であることを理由に匿名を条件に語った。
ベッセント氏がNECに正式に就くことになれば、財務省とホワイトハウスの両方をまたぐ政権の経済政策全般について最終判断を下す立場となる。また、同氏はウェストウイング(ホワイトハウスの西棟)に執務室を持つことになり、大統領への物理的な近さも一段と増すことになる。
ホワイトハウス高官は、人事に関する変更は大統領が発表するまであくまで臆測だと述べた。財務省の担当者にコメントを要請したが、これまでのところ返答はない。
トランプ氏は突発的な人事を打ち出すことで知られており、ハセット氏やベッセント氏に関するいかなる人事も、公表されるまでは最終決定とは言えない。
それでも、複数の肩書を兼務させるのはトランプ政権の特徴だ。ベッセント氏は既にに内国歳入庁(IRS)の長官代行も務めている。ベッセント氏がNECを率いることになれば、ルビオ国務長官の多岐にわたる役割を踏襲する形となる。ルビオ氏は国家安全保障会議(NSC)を率いるほか、米国立公文書館のトップ代行なども務めている。
トランプ氏が引き続き高官を複数ポストに任命する方針なのかは明らかでない。政権内では主要な経済関連ポストの幾つかが現在空席か、正式な責任者がいない状況にある。
NECはホワイトハウスで税制や医療、エネルギーなどあらゆる経済問題を扱い、連邦政府全体で政策調整を担う中核組織だ。
しかし、トランプ政権2期目ではNECは役割が縮小しており、過去の政権と比べて政策立案に注力する度合いが低下している。ハセット氏は主にトランプ氏の政策を擁護する役割を担い、演説やテレビ出演を頻繁に行ってきた。
トランプ氏は次期FRB議長の人選について既に決断したと述べ、およそ10人の候補者リストを1人に絞り込んだとしている。大統領はハセット氏を「FRBの次期議長候補」と呼んだが、正式発表は2026年初めまで待つと語った。
トランプ氏は2日にハセット氏について、「彼は尊敬されている人物だ。それだけは言える。ありがとう、ケビン」と述べた。
FRB議長候補としてはこのほか、ウォラーFRB理事、ボウマンFRB副議長(銀行監督担当)、ケビン・ウォーシュ元FRB理事、ブラックロック幹部のリック・リーダー氏らが最終候補に残っている。
FRB議長や理事の人事は、歴代大統領が連邦準備制度に影響を与える最も直接的な手段とされる。トランプ氏は利下げのペースが遅いことや、首都ワシントンにあるFRB本部の高額な改修費を理由に連邦準備制度を繰り返し批判してきた。
トランプ氏が指名するFRB議長候補は、既に理事でない限り、議長職と理事職の双方について上院の承認が必要になる。一方、NECトップの就任に上院承認は不要だ。
原題:Bessent Under Discussion to Also Lead National Economic Council(抜粋)
(情報を追加して更新します)
--取材協力:Catherine Lucey.
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