世界貿易機関(WTO)は、世界の財貿易が7ー9月期に減速したと明らかにした。米関税前の発注前倒しを受けた押し上げ効果が薄れた。

WTOの財貿易関連の指標は9月に101.8となった。6月は102.2。WTOが11月28日に公表した。基準値の100は、次の四半期における中期トレンドに沿った成長を示している。

航空貨物およびコンテナ輸送のデータは、6月から弱含んだものの、「引き続き拡大を示している」と指摘。「世界の貨物輸送が落ち着きつつあることを示している」としている。自動車と電子機器の指数は安定しており、農産品は縮小が続いた。新規輸出受注は改善が見られた。

WTOは「総じて指標は世界貿易の成長が緩やかになっている兆しを示している」と説明した。

トランプ米大統領の関税措置を受け、今年を通じて国際商取引は混乱。こうした状況は、多くの米輸入業者に対して関税支払い回避に向け発注の前倒しを促したほか、関税が高い市場から需要をシフトさせた。

原題:Global Goods Trade Slows as Tariff Frontrunning Ends, WTO Says(抜粋)

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